JFL前期第13節、天気晴朗ナレドモ風強シ。

練度高し、好チーム。

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私事多忙で2日間も日記を空けることに。さて、ザスパ草津のホーム初黒星(泣)を観戦記にしてアップ。

ザスパ草津 1−2 YKK AP FC
(6月13日13:00/群馬県敷島公園陸上競技場/8,563人) 
ザスパ草津スタメン:サブ
−−−−−佐藤−−−−−:堺、吉本
−寺田−−山口−−高須−:山崎
−−−小久保−−−−−−:
−−−−鳥居塚−−籾谷−:
−小川−小田島−加藤−−:久保田
−−−−−小島−−−−−:北

YKK AP FCスタメン:サブ
−−−−長谷川−−−−:
−−朝日−−−牛鼻−−:
−−−−星出−小田切−:
−−−野嶋−−坪田−−:
−ハクスン−堤−濱野−:
−−−−−中川−−−−:

●得点経過
33分:朝日大輔(YKK)
87分:堺陽二(草津)
89分:長谷川満(YKK)

∩( ・ω・)∩ ホーム開幕戦以来の大入りバンジャーイ&_| ̄|○ それなのにホーム初黒星て。

群馬ダービーからこちら3試合引き分けつづくザスパ草津だが、久々の敷島でのホームゲームなので勝ちたいところ。ただ今節は警告累積で右SHの佐田が出場停止(JFLでは累積イエロー4枚で1試合出場停止)。お相手のYKK AP FCは最近勝ち星に恵まれていないとはいえ、独走首位の大塚製薬相手に大健闘、散々に苦しめた北陸を代表する強豪チームである。「ソニー仙台のようなチーム*1だとやりにくいなあ」などと考えながら10時ころ会場着。
すでに1,0000人は開場待ちの行列。天気も良いし、大入りが期待できそうだ。ザスパの公式ファンクラブが音頭をとっての「スタジアムのJ規格への改修と中長期展望でのサッカー専用スタジアム建設の請願」の署名運動が始まっていた。太田の時とは別物? とにかく用紙もちがうようなのでさっそく署名をば。
11時開場ながら、人出の多さで芝生席の早期開放やらの調整など運営側の苦労もあったようで10分遅れでスタジアム入り。アウェイ側に席をとる。相手チームを見たいのと、アウェイ側に座る、ほぼいちげんさん観客の反応はどうであろうか、が気になって仕方ないため。こういうお客さんが次回足を運んでくれるかどうか、がクラブの今後に影響を与えていくだろう。
周囲の席のあちらこちらで、今日買ったばかりのレプリカユニをビニール袋からとり出して着替えている人が目に付く。家族連れでお子さんたちに順番に着替えさせているお母さんなども多し。3,990円のチカラもあるのだろうけど、良い感じだ。この日スタジアムでのレプリカユニの販売は2千着、ほぼ完売だった模様。
試合開始まえの練習開始。FW吉本選手が初お目見え。静岡産業大出身で日本代表の合宿の際には対戦相手を務めた選手である。なんでも曽ヶ端から一点とって「六月の勝利の歌を忘れない」にも映っているとか。右SHに入ると思われたMF岩本の姿がない。さてどういった布陣でザスパは臨むのだろうか。
その右SHにはDF籾谷ことモミーニョが入る形でキックオフ。この形はソニー仙台戦後半と同じだが、こうなると右サイドからの効果的な攻撃機会が激減してしまい、両サイドからの攻めで相手守備陣を崩していくザスパの攻撃力も自然と減ることに。
相手のYKK AP FCは徹底して中盤でプレスを仕掛け、前掛かりのザスパが空けてしまうバイタルエリアに長谷川や朝日、牛鼻を走らせるハーフカウンター。ザスパのロングボールには3バックが素早くラインを形成して対応してくる。今まで戦ってきた中では、デンソーばりにカウンターが早く鋭く、SC鳥取なみにやっかいなラインディフェンスを敷き、ソニー仙台よりも徹底してプレスをかけてくる。真っ向勝負で来てくれたホンダや栃木のほうがまだやりやすかったと云える草津にはYKK AP FCは難敵だ。
しかも快晴の空に映える赤城山からの赤城颪がフォローになってYKK AP FCのカウンターを後押し。ザスパのパスやクリアボールはアゲインストで距離が出ず、GK小島のゴールキックなど上空で失速してセンターサークル手前に押し戻される始末。
ハーフカウンター戦術でザスパと戦うチームは今までもあり、デンソーやSC鳥取群馬FCホリコシもほぼそうだった。ソニー仙台戦を観戦、声だし指示などを聞かれている方はご存知だろうが、ザスパはその対策やプレーも練ってきている*2。しかしどうしても左サイド攻撃を中心にしなければならないこの試合ではその手が使えず、苦しい展開が続く。ついに前半33分にYKK AP FCの朝日にキレイな形でカウンターゴールを決められてしまうことに。なんとか風向きを味方にできる後半まで失点なしに抑えたかったのだが。とにかく効果的な攻め手がないまま前半終了。
赤城颪を背に受ける形になった後半はザスパが主導権を握る。籾谷に換えて「はえぬき」FW堺陽二が投入、ポジションは変わらず右SHだけど。さらにJFLデビューになる吉本も投入してザスパは追い上げモードに。しかしYKK AP FCのたくみに選択するラインディフェンスが奏功し、風にのったロングボールはオフサイドで対応。アゲインストの風がYKK AP FCのカウンターの鋭さを消したものの、ゴール前を数で固め、早いプレスは相変わらず。「YKKって窓とか扉の会社でしょ? 戸締りウマイよね」2列前のお姉さま方の、ナイスなコメントを無断借用させていただきました。
とにかく押し込むザスパは小久保のロングスローなどから決定的な得点機を3度ほど作り出すが、シュートを決めきれず。しかし8,500人もの観客の前で0−1は避けて欲しい、せめて引き分けてくれ、と思っていた87分にFKからゴール前の混戦で堺が押し込み同点。ようやく湧き上がるスタジアムとさらに追加点を目指すザスパイレブン。YKKAPも戸締りを放棄して、ここから猛然と攻め上がりに変更。アウェイでの引きわけではなくピッチの全員が勝利を目指す。う〜ん、熱い漢のチームだ。富山県の方々、応援する価値ありますよ、YKKAPは。個人的には攻守さぼらぬプレーを炎天下で繰り返し、チーム全体の動き出しをリードしていた牛鼻健がYKK AP FCのMOM。
ロスタイムは3分と表示されながらも5分もあった最終盤、FKから右サイド攻撃、ダイレクトにゴール前につながれ、GK小島と一対一になったFW長谷川にボレーを叩き込まれて1−2。その後もザスパは攻めあがるがタイムアップ。ホーム初黒星となってしまった。
終了後にGK小島に促されるようにメインスタンド前で挨拶するイレブン。今日は拍手で迎えたサポーター。先日の栃木戦に比べればまだ良かったからね(今日は勝ち点0、この間は勝ち点1なので不思議だけど、そうなのだ)。最後の10分間はアウェイ席に座ったお客さんも大いに盛り上がり「また観にこよう」「今度来た時にはレプリカユニを買わないと」の声多し。試合終了後のグッズ売り場の盛況も見て、とりあえず安堵。
スタジアム前では、この日出場できなかった佐田選手が署名運動の呼びかけとサイン・写真撮影と忙しくこなしていた。応対の好青年ぶりが元気な若手の営業マンのよう。次節は頼んだぞ。その後小島さんも子供たちに囲まれてサイン攻め。その横をザスパの選手が乗ったバスが通りすぎたけれど、小島さんがあわてた様子も見せずにサインに応じていたので、これも安堵し帰宅。ま〜ず、負け試合の帰(けえ)り道は遠いやいね(←上州弁)。

*1:その長きに渡る伝統とチームつくりからか、チーム全体の錬度と意志統一度が高い、強い企業スポーツ部。

*2:これについては完全公開のネットでは言及しない