「長崎から目指せJ」V・ファーレン長崎、メインスポンサーが決定し、新ユニフォームとエンブレムも発表。

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長崎新聞4月6日付より。
http://www.nagasaki-np.co.jp/sports/soccer/2005/kiji/37.html

●新ユニホームとチームエンブレム発表
長崎プロサッカークラブ推進委員会(小嶺忠敏委員長)は五日、Jリーグ参入を目指すV・ファーレン長崎のメーンスポンサー(オフィシャルパートナー)に決まった親和銀行と南高国見町で共同記者会見。新ユニホームとチームエンブレムを発表した。
長崎の海をイメージさせる青をチームカラーに採用。ユニホームはPUMA社製で、ホーム用は青を主体に、長崎と関係が深いオランダのサッカー代表チームカラーであるオレンジのラインを取り入れた。アウエー用は白主体に青のライン。共に親和銀行のロゴが胸に入る。

ユニフォーム画像は、リンク先を参照されたし。元々予定されていた青がチームカラーでオレンジの組み合せに。この組み合せがメインスポンサーの親和銀行のカラーと同じなのは、配慮があるのかもしれませんね。

エンブレムは、県鳥の鴛鴦(おしどり)をデザイン。「県民の皆さんとチームがおしどり夫婦みたいになればいい」(小嶺委員長)との思いも込められている。

ニュース記事の画像で小さく写っていますが、県鳥おしどりですか。ヴィッセル神戸のエンブレムの変更もありましたし、チーム名の由来からも帆船なりを使ってくるのかと思いましたが。

会見には、小嶺委員長と親和銀行の荒木隆繁取締役営業統括部長が出席。小嶺委員長は「夢や感動を与え、県民全体で支えてもらうチームをつくりたいとの趣旨を理解していただいた」と、同行の支援決定について説明。同行は、Jリーグへの参入が、経営ビジョンである「地元経済の発展」につながると判断、年間二千万円の二年契約を結んだという。

今季の運営費を6千万円と予定されてるそうですから、親和銀行から2千万円のスポンサー料が入るのはとても大きいですね。地元銀行ともつながって、知名度アップとスポンサー獲得にも励んでいただきたいところです。V・ファーレン長崎の活動開始については、今週号のサッカーマガジンや4月4日付のニッカン九州版でも取り上げられました。
http://www.nikkan-kyusyu.com/view/kl_1112620067.htm

●V・ファーレン長崎、2年でJ2だ/Kyuリーグ
長崎県国見町からJリーグを目指してV・ファーレン長崎がKyuリーグに初参戦する。国見高OBが中心だった有明SCを母体にJ経験者を加えた新チームは、最短2年でのJ2昇格を目標にする。高校サッカーの王者を有する長崎県でついにJプロジェクトが本格始動し、JもしくはJを目指すクラブが九州全県にそろった。戦国時代に突入したリーグは、9日開幕する。
前身の有明SCの16人に新しく17人を加えた33人が栄えある1期生。00年度に国見で高校3冠を達成したMF田上渉(大商大)やDF堀川(鹿屋体大)らも「学びや」に戻った。
プロ契約は横浜FやC大阪、福岡などに在籍したMF原田だけで、昼間の仕事は銀行員や大工、役場勤務などばらばら。練習は主に国見町内で週4回。仕事後、照明のついたグラウンドに自前のジャージーで集まる。硬い土のグラウンドでの練習も普通なら、隣りからソフトボールが飛んでくる部活動のような風景も。ボールにマジックで通し番号を振って、紛失に注意を払う。コーチ兼任の原田は「自分のキャリアは国見から始まったし、ここからまた始まるのはうれしいこと。成功させたい」。元五輪代表も再びJへはい上がろうと「原点」に戻ってきた。

コーチ兼任で主力MFである原田武男選手については、長崎新聞の特集「V・ファーレンを支える」で詳しく。
http://www.nagasaki-np.co.jp/sports/soccer/2005/kikaku3/01.html

●MF・原田武男 経験豊富な大黒柱
J1で通算163試合に出場し、9得点。実績、経験ともに豊富なボランチは今季、V・ファーレン長崎の大黒柱として九州リーグのピッチに立つ。1年の充電期間を経て、Jから地域リーグへ。「抵抗がないと言ったらうそになるが、昨年はチームが決まらず、やりたくてもやれない状況だった。このチームに救われた部分がある。感謝している」。チーム唯一のプロ契約選手は、高校時代を過ごした地で再出発する。
国見高−早大と進み、1994年に横浜フリューゲルスに入団。5年間レギュラーとして活躍し、天皇杯優勝も経験した。チームの消滅でJ1セレッソ大阪への移籍。その後、J1川崎フロンターレ−J2(現J1)大分トリニータ−J2アビスパ福岡と渡り歩き、2003年に福岡を退団した。昨年はザスパ草津(今季からJ2)の練習に参加しながらチームを探したが、見つからなかった。草津との契約の話もあったが合意には至らず、福岡の自宅に戻った。
体は動かしてはいたが、もやもやした気持ちのまま毎日を過ごしていた。そんな時、有明SCから誘いの話が届く。当初は1月の九州各県リーグ決勝大会への“助っ人”としての加入要請。そこで九州リーグ昇格に貢献すると、気持ちは決まった。「このまま、このチームでやりたい」。生まれ変わるチームも原田を必要とした。

な、なんだってー!!(AA略) 原田武男選手がザスパ草津でJ復帰の可能性もあったのですね。ザスパから打診はあったものの契約が合意に到らなかったとは。

決して派手なプレーはしないが、試合中はボールの収まりどころ、出どころとして「いるだけで安心できる」。そういう選手だ。強力なキック力を生かしたセットプレーも武器。「口で言うときもあれば、プレーで示すこともあると思う」。チームに足りない“経験”を補う役割も担っていく。
コーチ兼任だが、あくまでも現役にこだわる。今季の目標は、リーグ戦全試合出場し、勝利に貢献することだ。「チームと一緒にもう一度はい上がっていきたい。サッカー王国長崎にプロチームはなければならない。一年一年が勝負。できるだけ早く実現させたい」。チームと自らの目標は重なっている。
「自分は、ここから始まったようなもの。やり直すには最適の場所。チームの立ち上げからかかわれることはうれしいし、少しでも力添えになりたい」。サッカー人生の原点である長崎にようやく芽生えた夢を、強い気持ちで支えていく。

コーチ兼任で「故郷にJリーグチームを」という目標は、鳥居塚キャプテンとばっちり重なってしまいますね。ポジションもプレースタイルも似ているし。ザスパとは縁無く分かれてしまった原田選手ですが、一時期でもザスパの練習に参加してくれた選手ですし、早く目標を実現させて、今度はV・ファーレン所属のJリーガーとして、ザスパ草津の前に立ってもらいたいですね。ニッカン記事に戻って。

ホームは長崎全域で島原市諫早市佐世保市で試合を行うほか、各地域でのサッカー教室を計画中。地域に根ざした活動はこれから。スペイン1部のマジョルカFW大久保は「将来、必要とされれば行きたい」と関心を持つほか、GK都築(浦和)MF三浦淳(神戸)FW船越(新潟)平山(筑波大)ら国見OBは多い。

マジョルカFW大久保くんのキャリア最後の戦場は、もしかしたら長崎かもしれませんね。新春に国見オールスターズvsV・ファーレン長崎とかも面白そうです。

●Kyuリーグ
全国に9つある地域リーグの1つで、正式名称は九州サッカーリーグ。10チームによる2回総当たり戦。前後半終えて引き分けの場合、PK戦を行うのが特徴で、勝ち点は勝ち「3」PK勝ち「2」PK負け「1」となる。今季は1カ所に全チームが集まる集中開催方式とホームアンドアウエー方式を併用。
第1ステージは4月9日から5月19日まで、第2ステージが7月2日から10月2日までの全18週(節)を開催する。集中開催は宮崎、熊本、沖縄で全8週(節)実施され、その他は各チームがホーム試合を運営する。
上位2チームがJFL参入をかけた全国地域リーグ決勝大会に出場できる。10位は各県リーグへ降格、9位が九州各県リーグ決勝大会1位との入れ替え戦に回る。第1ステージ2位までは全国社会人選手権にも出場。今季から1000円を上限にホーム試合の有料化ができる。

九州リーグの説明が記事に添えられていましたが「今季から集中開催以外はホームチームが運営」「1,000円上限で有料化も可能」が新たな情報ですね。V・ファーレン公式で「大人は500円、子供は無料」と追加発表がありましたが、九州リーグで有料化を導入する他クラブはあるでしょうか。ある意味、日本の4部リーグで有料試合を行えるレベルのサッカーと魅力を持つクラブが誕生した、と云えると思います。小さいニュースですが実は大きな出来事だと考えますよ。