富山アトラスFCが設立記者会見、3年後のJ加盟が目標。

SH772005-06-01

関連エントリーはこちら。http://d.hatena.ne.jp/SH77/20050526#1117126388に。
富山アトラスFCの設立記者会見に関しては、各新聞がとりあげていますが、その中から詳しい2紙をご紹介。まずは朝日新聞富山県版5月30日付より。
http://mytown.asahi.com/toyama/news01.asp?kiji=5609

●富山からJ1目指せ 富山アトラスFC設立
北信越フットボールリーグ2部のクラブチーム「ヴァリエンテ富山」を傘下に、Jリーグ入りを目指す新会社「富山アトラスフットボールクラブ」(本社・富山市、泉俊光社長)が設立され、記者会見が富山市内で開かれた。プロのサッカー選手を目指す強化・育成部門とサッカーを楽しむアマチュアチームを作り、運営する。泉社長は「サッカーを通じて、子どもたちに夢や感動を与え、地域に貢献していきたい」と話した。
クラブは、子どもモデル事業のアトラス・プロモーション(本社・東京都新宿区)などを傘下に置くアトラス・コンサルティンググループ(本社・東京都新宿区 代表泉俊光)が年間1億円で5年間出資し、チーム運営にあたる。資本金は泉社長が個人で1千万円を全額出資した。

運営会社の資本金は社長の個人負担、今後5年間で毎年1億円ずつの出資を予定ですか。運営資金だけなら地域リーグをこえてJFLでも中位以上にはなるでしょうが。やはりJ入りを考えると、富山県地域の協力は不可欠でしょうね。

強化・育成部門では、ジュニアチームなどを作り、ヴァリエンテ富山の選手の土台作りをする。地域貢献・普及部門では、世界で活躍するコーチらを講師に、サッカー講習会を開くなど国際交流を図る。同時に強化・育成部門と選手や指導者の交流を図り、サッカー指導者の育成にも取り組みたいとしている。

毎日新聞富山県版では、既に構想が上がっているイベントにも触れられています。
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/toyama/archive/news/2005/05/30/20050530ddlk16050203000c.html

●「ヴァリエンテ富山」を応援、チーム運営会社「アトラスFC」設立 目指せ!Jリーグ−−サッカーで地域振興
地域貢献イベントの第1弾として、7月にスペインの「レアルマドリード」の現役コーチなどを招き「スペインサッカー講習会」も同市内で開催する予定。

かなり意欲的な姿勢が見えるのですが、北信越リーグ2部のチームを選んだことについては。まず朝日から。

ヴァリエンテ富山は、北信越5県の上位アマチュアチームで構成される、北信越フットボールリーグ2部で第5節を終了し、3勝2敗の成績。2年後にJ2、5年後にJ1入りを目指す。富山市出身の泉社長は「ビジネスで考えれば無謀な金額で成り立たない。50歳を超えたのを機に夢と感動を追い続けたいと思い立ち上げた」と話した。

続いて毎日では。

泉社長は富山市水橋出身。アルビレックス新潟大分トリニータザスパ草津などの活躍で県民一丸となって盛り上がる姿を見て、自分も古里に貢献したいと、サッカーチームの運営を思い立ったという。
ヴァリエンテ富山は、71年設立のクラブチーム。94年に全国クラブチーム選手権で3位入賞の実績を持つが、最近は低迷し、現在は北信越2部リーグ3位。泉社長が「上があるのみ」という社のイメージと合ったことから、選んだという。

ビジネスとしての計算ではなく「夢と感動」で、とのこと。この急速な動きに対して、富山県サッカー協会は面子をつぶされたと感じたのかYKK AP FCアローズ北陸を母体とした「富山から目指せJ」の検討委員会の設立を予定するなどしていますが。毎日の記事ではここにも触れています。

チームは、高柳利矩代表以下メンバー24人でスタート。今後はメンバーを補強しながら、来年にJFL日本フットボールリーグ)、再来年にJ2、5年後にはJ1昇格を目指す。将来的にはジュニアユース、地域密着のアマチュアチームなども作る予定。同県内にある「アローズ北陸」「YKK AP」のJFL所属2チームや県サッカー協会との協力も模索中。

とのことだそうなので。県サッカー協会と対立したままでは万事うまくいかないでしょうし、YKKなりアローズ北陸北陸電力サッカー部)なりを軸にサッカー協会と行政、地域経済界が地域の気運をまとめてしまえば、毎年1億円の運営資金でも立ち行かなくなりそうですし。双方でなんとか良い案を出してもらいたいですね。「富山県にJリーグチームを」という目標では一致しているわけですから。毛利家の「三本矢の教え」のようにいかないものでしょうかね。