ジェフ市原の新スタジアム命名権、応募企業ゼロ

http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20040504it02.htm

市原市をホームタウンとするジェフ市原は、観客動員数の伸び悩みを打破しようと、ホームタウン広域化方針を掲げ、昨春から千葉市をホームタウンに加えた。同市中央区に建設中の新球技場は、収容人員1万8500人。総工費81億円をかけ、来年8月のオープンを目指している。

従来から使用している市原臨海競技場(千葉県市原市)と併用というマイナス面もあるが、千葉市は「2チームが本拠とする『味の素』の半額は欲しい」と、希望額を1億2000万円以上と決定。芝生の管理など施設の年間維持費約1億6000万円の75%を賄う考えで募集を行った。

千葉市の場合、競技場の実績がないことから、割高感があったことに加え、広告代理店などの「プロ」を間に挟まずに交渉を進めようとしたことがマイナスに作用した面もあった。問い合わせてきた企業はあったものの、職員が交渉ごとに慣れていないこともあり、正式な協議にまで持ち込むことができなかった。

それでも、千葉市総合スポーツ公園整備室の村田直昭室長(54)は「素人だからこそ思い切ってやれる。失うものはない」と、募集を延長して今後も粘り強くセールスを続ける覚悟だ。

応募企業ゼロ、は見出しの云い過ぎ。問い合わせはあったわけだしね。プロ野球で使用される野球場と比べてしまうと、メディアの露出回数はどうしても落ちる。広告代理店を関与させないことが困難の原因であり、それが全て悪いなんて思わないけれど、工夫はあってもいいかも。*1

ネーミングライツというUSA方式を真似るのならば、もっとアメリカ式を勉強しても良い。本場アメリカでもスタジアム命名権は高額で、どの企業でも簡単に手がだせるものではない。しかしクラブを応援したい&コミュニティへ貢献したい地元企業は必ず存在するので、その受け皿として各ゲートの命名権を売っていたり、施設内や駐車場の案内板に企業名を入れたりする細かいのものもある。蘇我スタだけでなく、千葉市総合スポーツ公園の各所の案内板の命名権売買を考えてもいいはず。地域密着を考えれば、スタジアム命名権で巨額を得るのも、多くの地元企業から小額でもバックアップをたくさん受けるのも良い方法だと思うのだけれど。

*1:確かに「プロにまかせた方がスムーズだ」は正論だけど「広告代理店を使っていないからだ」と商業紙に書いてある、ということには少しひっかかりを感じるんだよね。チーム名問題もまだ完全に決着しているわけでもないし、希望企業が二の足を踏む理由は広告代理店以外にもまだあるわけだしね。