柳沢敦よ、どこへ行く。

http://210.158.208.75/soccer/kiji/2004/05/04/05.html

●柳沢の処遇は来週末までに決定
サンプドリアFW柳沢の来季の処遇が15日までに決定することになった。2日のウディネーゼ戦後にマロッタGMが明言したものだが、交渉については「鹿島とはまだ何も話していない」と話すにとどまった。9日のユベントス戦は累積警告でFWバッザーニとフラーキが出場停止。ウディネーゼ戦はコンディションが万全でなくスタンドから観戦した柳沢だが、初めてFW先発する可能性が出てきた。

本来4月中に決定されるはずを、柳沢の代理人ペトリッカ氏がシーズン終了後まで決定の延長を申し出ていたらしい(セリエBからの来季A昇格組を移籍先にしたい、との意図もありとか報道されていた)。セリエAは5月16日が最終節となるので、まあそろそろ時期ではある。この間になにか交渉はあったのだろうか。一方こんな記事も。
http://www.yomiuri.co.jp/hochi/soccer/may/o20040504_10.htm

●マロッタGMも返却示唆「彼との関係今季で終了」
サンプドリアのマロッタGMは4日付の地元紙で、柳沢の処遇について「おそらく彼と私たちの関係は今季で終了するだろう」と、今季限りでの契約満了を示唆した。サンプドリアには、柳沢を含めて規定の上限となる5人のEU外選手が在籍しているが、同GMは柳沢を放出し、来季の新戦力として中国人選手の獲得を考えていることも明かした。
9日のユベントス戦(アウエー)はFWバッザーニとFWフラーキが出場停止。柳沢が初めてFWとして先発出場する期待が高まったが、ノベリーノ監督はこの日、チプリアーニとフロロフローレスの2トップでの起用を示唆した。

スポニチの真逆。地元紙インタビューで「今季で終了」とは。ユベントス戦での起用に関しても否定的。ただ「契約満了を示唆した」「起用を示唆した」だからなあ。どこまで信用できるか。一方貸し出している鹿島側は。

●鹿島10冠へ柳沢J復帰する!
・・・柳沢敦(26)のJ1鹿島への復帰が4日、濃厚となった。6月末までの期限付き移籍となっている柳沢の去就について、レンタル元・鹿島の鈴木満強化部長(46)が「(サンプドリアとの)レンタル延長はない。他クラブからのオファーも商業的な目的のものならノー。第2ステージからチームの構想に入れようと思っている」と話した。
柳沢本人は1シーズンで日本に復帰することに悔しさを感じているというが「このままの状態があと1年続くようだったら、選手としてダメになる。それは本人にも伝えてある」。現状に強い危機感を持っている鈴木強化部長が“復帰指令”を出した形だ。

サンプ側は「鹿島とまだ交渉していない」だけど、鹿島側は復帰が規定路線?「セリエAでございます」とは云ってもベンチかベンチ外では柳沢のプラスにならないし、クラブのジャパンマネー狙いみたいな移籍で苦労した選手もいたし、そういう移籍は止めてもらいたい。もう1年こんなシーズンを繰り返す(可能性が高い)のではメリットよりデメリットの方が多いのも確か。A代表の現在の召集状況ではサンプやセリエA、海外に残ったとしても、また毎月のように長距離移動&コンディション低下が予想されるし。仮に柳沢に興味を持ったクラブがあったとしても二の足を踏むだろうし。う〜ん、どうも厳しいな。

「柳沢に帰ってきて欲しい? そうだな、ウチもFWが足りてないからな。第2ステージの構想に入れようと思っている」と鈴木強化部長。時期は第2ステージでほぼ確実だが、5月20日までに登録を済ませれば、第1ステージ中の復帰の可能性もある。いずれにしても、柳沢は国内通算10冠目を狙う鹿島の重要な戦力として、輝きを取り戻すことになりそうだ。

今のまま、またその繰り返しならば、鹿島に復帰して状況の変化と次の機会をうかがう選択肢もあり。試合に出ていないとやはりパフォーマンスは落ちるようだしね。
ただ。今の柳沢個人を視点の中心にした時に、鹿島復帰がキャリアの前進につながるかとなると、それも微妙(鹿島には頼もしいFWの復帰だけろうけど)。「海外挑戦のチャンスはそう何度もないぞ」とも云えるわけで、個人的にはイタリアにこだわらず、ベルギーでもオランダでも、どこか出番と得るものがありそうなクラブを探してみてもいいのでは、と思える。
「まず鹿島でプレーの場を」か「海外挑戦を続行」か。どちらの選択が正解だ、とは云い切れない状況である以上「本人が悔いのない選択をしてください」としか云えないが。
http://news.goo.ne.jp/news/sanspo/sports/20040505/20040505-s-12.html

●柳沢、サンプドリアを今季限りで退団へ−鹿島への復帰濃厚
4日付のジェノバ地方紙セコロも同氏のインタビューを掲載。「アジアに我々の存在を知ってもらえる、大事な機会になった」と経営面での活躍には及第点を与えた。が、ピッチ上での活躍については「たびたび日本代表に呼ばれることなどが、実力を出す妨げとなった」と話した。
サンプは、約4億円の移籍金がかかる完全移籍ではなく、レンタルでの契約延長を求めた。しかし、鹿島側は難色。サンプは代わる新戦力として、中国人選手などをすでにリストアップしたという。残留を希望していた柳沢だが、これで保有権を持つ鹿島に復帰することが確実となった。

「欧州組らにこんな召集を繰りかえしていては、彼らはクラブでの立場を失うぞ」という不安が現実のものになるだけなのかも。レンタル移籍という短期で結果を見せる必要がある立場の選手がその機会を奪われる形になる以上、当然の結果だとも云える。さすがにサンプが4億円を払うような立場と実績ではないだろう(あれれ? サンプはまだ鹿島と交渉してなかったんじゃないのか。まあ、真偽はともかくの話)。某氏や協会は「海外組の契約書に『早期代表召集条項』を入れさせよう」なんて、浮かれたバ○やってる場合じゃないとわかっただろうか。