サッカー日本五輪代表、1勝2敗で予選を終える。

寝不足ですな。

http://www.sponichi.co.jp/soccer/kiji/2004/08/19/01.html

大誤算の五輪だった。初戦パラグアイ戦は開始5分にミスで失点し3―4で敗戦。イタリア戦も前半8分までに2失点し2―3で敗れ、1次リーグ敗退が決定。この一戦は消化試合になったが「アテネ経由ドイツ行き」を掲げる山本監督は「選手に“今まで以上に価値を高めるチャンスだ”と伝えた」と総決算を見せる決意で本来の3―5―2で臨む決断をした。

いづれの五輪代表監督よりも勝るであろう、環境と日程を組んでもらった山本監督がもたらした結果としてはさみしい限り。アジア最終予選の激闘の中でチームが形成され、アジア代表の座をつかんだあとに、OA枠のゴタゴタやテストの連続が、1チームとしての完成を遅らせてしまった。「谷間の世代」と呼ばれるが個々の選手の能力の高さは、やはり今の日本サッカーの代表たりえる選手たちだと思えるだけに、たった3戦でこのチームが解散してしまうのは残念でならない。

代表監督に要求される能力と実績には「すべてが思い通りにはいかない日程の中であっても、チームを『納期』までに仕上げること」があることを思い出させられる。山本監督にも勝利を目指した計算と思惑があったろうが、納期に間に合わせられなかった、という批判は甘んじて受けるしかないだろう。今回の監督経験について備忘録をつけているのかは判らないが、山本監督にはこの経験を踏まえてさらに監督修行を積んでもらいたい。「世界に通じるサッカーをした」と本気で自分に言いきかせているとしたら、「A2監督」に就任しても、自分は良い結果を期待できない。

日本代表を圧倒したイタリア代表がチーム形成に納期までに使えた時間は、おそらく日本代表よりも少ないだろう。しかしあれだけ見事にチームとしてサッカーをするのだから、短期間でも監督の要求に応えられる能力を個々がもっているのだと思う。その点ではたしかに選手個々のレベルアップというものが日本にも必要だろう。ただ、そういった部分が劣る(と思う)日本でも2002年には、代表監督が納期までにワンセット、代表チームを仕上げてロシアやチュニジアを破ったことが記憶に新しいだけに、今回のアテネ五輪は、ただただ「とりかえしのつかない、もったいないことをしたなぁ」と思えてしまう。