高崎競馬とNHK朝の連続テレビ小説。

高崎競馬存続をめぐる動きについて。本日の上毛新聞より。

●「高崎競馬存続を」関係5団体が県などに嘆願書
赤字経営が続き廃止論が高まっている高崎競馬の存続を求め、馬主や調教師、騎手らの関係五団体は十五日、県と高崎市、境町に嘆願書を提出した。県に対しては、二万人を超える人たちから集めた存続嘆願署名も添えられた。県調騎会の渋谷武久会長は「廃止されると関係者やその家族が路頭に迷う。署名の重みを考え、存続してほしい」と訴えた。

提出したのは同会のほかに、県公営競馬馬主協会、県厩務員(きゅうむいん)労働組合、県装蹄師(そうていし)会、県競馬獣医師会。

実際、行政はこういう周囲関係者の就労問題など展望や計画があるのだろうか。

嘆願書では「私たちが将来にわたって高崎競馬とかかわり、安心して社会生活ができるよう、県民の健全な娯楽施設として大勢のファンを抱える高崎競馬を存続してほしい」と要請している。

各団体は「存続維持のために、率先して身を削っても経営改善に協力したい」とする一方、県競馬組合に対して収益確保に一層の努力を求めた。

県庁では加藤光治理事(農業局長)に嘆願書を提出。関係者は「我々の悲痛な思いを知事に伝えてほしいとお願いした。県側も署名を重く受け止めているようだ」と述べ、存続への望みをつないでいる。

このほか、同組合が来年度の経営について、賞金をゼロにし、諸手当を大幅カットしなければ赤字になる、とする試算を県調騎会に示したことが十五日、分かった。

同会は、一日当たりの売り上げや日本中央競馬会交付金で組合試算より増額が見込まれ、土地借り上げ料削減によって黒字経営は可能、とする独自の試算を県地方競馬対策室に提案した。

賞金ゼロ&諸手当の大幅カットというのは、競馬にまったく詳しくない自分が見ても相当厳しいと判る。多くの関係者にとっては収入どころか持ち出しになりかねないのでは。ただ競馬関係者の出した改善案や改革案では黒字も可能とか。この開きはどこから生まれるのだろう。双方に言い分も根拠もあるだろうが「現場軽視で廃止ありき」で行政の議論が進んでいないか? またもう一つ別角度の動きも。同じく本日の上毛新聞より。

●NHK連続テレビ小説のタイトル「ファイト」
NHKは十五日、来年三月末から放送の朝の連続テレビ小説の概要を発表した。タイトルは「ファイト」。東京都の高校二年生、本仮屋(もとかりや)ユイカさん(17)がヒロインに決まった。

本仮屋さんは一九八七年、東京都生まれ。小学四年の時からNHK教育の番組に出演。テレビドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」、映画「スウィングガールズ」などで演技経験がある。「(ヒロイン決定に)驚いて大泣きした。人の心に響くような芝居をしたい」と抱負を語った。

「ファイト」高崎市などが舞台。ヒロインは同市出身の十五歳で、ソフトボールと馬が好き。ソフトの強い私立高校に進学するが、父の工場のトラブルで家族離散の生活を強いられ、馬の世話などを経験しながら幸せを取り戻し、牧場経営を志すまでを描く。

橋部敦子さんのオリジナル脚本。県内ロケは十一月初旬から始まり、高崎市内や四万温泉などを予定。県地域創造連続テレビ小説支援グループは「本県の活性化につながるよう、タイトル同様、元気に支援していきたい」と話している。

NHKの公式ニュースは以下から。
http://www3.nhk.or.jp/news/2004/09/16/d20040915000119.html

NHK朝の連続テレビ小説群馬県が舞台になるのは初めてのこと。上記設定のとおり馬好きの少女が主人公とあって高崎競馬や境町のトレセンなどでのロケもあるとか。県行政も支援に動き県地域創造課にグループが作られ、J規格スタ改修費用などと同じく、テレビ小説ドラマ支援&広報等の予算が補正予算に組み込まれている。来年度から廃止に向かっている高崎競馬だが、その一方で来年3月からは群馬と高崎市、そして高崎競馬を舞台にした馬好きの少女が主人公でNHK朝の連続テレビ小説が始まり、それを行政もバックアップするのだ。どうもちぐはぐすぎないか。「それはそれ。これはこれ」かもしれないが、競馬場存続問題はまだまだ再検討の余地もあると思う。