天皇杯4回戦、ザスパ草津がセレッソ大阪に逆転勝利!

胸を張って前に進め!

かかか勝ちましたよ、J1のセレッソ大阪に。これは夢ではないでしょうか(涙)。とにかく試合を振り返って。

第84回天皇杯4回戦
セレッソ大阪 1−2 ザスパ草津 11月14日(日)13:00/長居
得点者:森島寛晃C大阪)、マルキーニョス草津)、佐藤正美(草津

ほぼベストメンバーで臨んできたセレッソ大阪にキックオフからザスパ草津が押し込まれる展開。JFLではミスにならないほんのわずかなトラップミスやパスミスがボールロストにつながる。JFLで幾多の勝利を呼び込んできたMF山口貴之のキープ力と展開力が、J1セレッソのプレス&スピードで中盤の主導権をとれない。生命線の両サイド攻撃を担う寺田と依田が、苔口と酒本にズルズルと下がらせられて機能しない。
ザスパ草津のスタメンは、ボランチ大谷圭志の負傷がやはり響いた。中盤を山口・小久保・鳥居塚の攻撃的な陣容で組んで機能するのは、最初からやや優位が予想される試合が多かった。強敵相手には守備的な陣容で山口をトップ下に鳥居塚と大谷でしっかり守り、大谷の守備専を見届けて、キャプテン鳥居塚の攻め上がりと工夫で得点を狙っていた。大谷を欠く今は、セレッソ大阪相手であっても、攻撃的中盤で臨むしかなかった。いつもは活きる小久保のドリブルが簡単に止められて、セレッソの攻撃が開始されてしまう。前半はつくづくJ1屈指の攻撃陣の猛攻を見せつけられた。えぐるようなサイド攻撃から2度放たれた、森島のヘディングのどちらかが決まっていれば、今宵凱歌をあげたのはセレッソだったと思われる。その点をセレッソ大阪の小林監督は。
http://www.jsgoal.jp/club/2004-11/00013541.html

小林伸二監督(C大阪
「うちの1トップ2シャドーに対して、相手が4バックか3バックのどちらかで来るのかがひとつのポイントだった。3バック1ボランチで来たが、うちの2シャドーの両脇のスペースがあったのにうまく使えなかった。森島、古橋が引いて受けることしかできず、西澤はボールサイドに顔を出せなかった。3人目の絡みがなかなかできなかった。前半はチャンスを作りながら点が取れなかった。

ザスパ草津の植木監督もイレブンも押し込まれる展開を予想していた。前半はまず守って、カウンターに望みをつなげる形だろう、と。なんとかその前半は0−0で折り返す。
http://www.jsgoal.jp/club/2004-11/00013540.html

植木繁晴監督(草津
「前日のホリコシの結果もあり、C大阪が警戒してくるのはわかっていたし、気持ちが緩んでいることはないはずだと思っていた。前半は、相手のプレーの速さや技術の高さを感じたが、前半をゼロに抑えれば、後半やれるはずだと思っていた。今日は『1失点まではOK。必ず2点取れるから』と選手に言っていた。

後半もザスパ草津が押し込まれるまま時間が過ぎてゆく。セレッソ小林監督はFW大久保嘉人を投入する。代わるのは西澤。彼に密着マンマークしていたのは、元セレッソ籾谷真弘だった。
http://www.jsgoal.jp/club/2004-11/00013540.html
http://www.jsgoal.jp/club/2004-11/00013543.html

植木繁晴監督(草津
Q.C大阪・西澤にDF籾谷をマークさせていたが、指示していたのか?
「ヘディングが一番強いのが籾谷で、西澤はターゲットになるだろうということでついたのだろう。3人のDFと鳥居塚で相手の前の3人をケアしようと言っていたので、自然に彼がつくことになったのだと思う。」
籾谷真弘選手(草津
C大阪にリストラされた自分にとってはすごくうれしい勝利。自分が今まで悔しい思いをしてきたのをぶつけられたのでよかった。昨日の試合で同じJFLホリコシが勝ったことはすごく励みになった。みんなで自分たちもJ1のチームを食ってやろう、と話していた。西澤さんは高さがあって、ヘディングが強いので自然に自分がマークにつくようになった。シュートを打たせなかったことがよかったと思う」

モミーニョ、よく頑張った。古巣相手に恩返しが出来たよね。代わってピッチに入ってきた大久保には籾谷ではなく、キャプテン鳥居塚がマークにつく。大久保が普段Jを観ているときより強そうに見えるのは、草津戦だからか。後半21分、ついに猛攻に耐え切れず、ゴール前の混戦から森島に先制を許す。そして森島に代わって徳重が投入。う〜ん、強そうな選手ばかりだ。ザスパ植木監督は小久保に代えてマルキーニョス投入。足技のあるマルキーニョスが少しは前線でキープしてくれれば、こちらが攻撃できるチャンスも広がるのだが。なんて自分は思っていたが。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/jtoto/headlines/20041114-00000048-kyodo_sp-spo.html

●みんな気持ちが燃えていた J1に逆転勝ちの草津
あっという間の逆転劇だった。耐えに耐えてきた後半21分、均衡を破る先制点を奪われても、草津の集中力は途切れなかった。38歳の元日本代表GK小島は「まだ焦る時間じゃないし、みんな気持ちが燃えていたからね」。植木監督も冷静に戦況を見詰めていた。

http://www.jsgoal.jp/club/2004-11/00013540.html

Q.「2点必ず取れる」と話した根拠は?
C大阪のDFの3人のコミュニケーションが悪く、中盤の両サイドがカバーできない。そこをついていけば、必ず真ん中で混乱するだろうと思っていた。このディフェンスならいけると思っていた」

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/jtoto/headlines/20041114-00000048-kyodo_sp-spo.html

6分後。投入されたばかりのFWマルキーニョスが左CKからのこぼれ球に反応し、振り向きざまの豪快な右足ボレーを決めて同点。さらに3分後、今度はFW佐藤がゴール前のスペースに入り込み、決勝点を押し込んだ。「前半から相手GKとDFのコンビが悪かったから」と狙い続けていたゴールだった。

なんと立て続けの得点で、ついに逆転。FW佐藤と吉本のコンビ芸がJで炸裂しましたよ。ゴール後パフォーマンスの「マッスル・マッスル」は興奮のあまり、かなり遅れて二人でやっていたけど。
http://www.jsgoal.jp/club/2004-11/00013541.html

小林伸二監督(C大阪
「CKについては、分析し昨日もトレーニングをしてきたのに。集中が切れたり、相手にメンバーの出入りがあるとやりきれていない。ちょっとしたミスが大きなミスになっている」
Q 昨日の結果(J1チームが敗退)を受けて、選手たちにはどんな話をしたか?
「メンタル的に強くいかないと苦しくなると言っていた。1点とってからさらに…ということができず、1-1にされてからも仕切りなおして…とはいかず、数分後に2点目を取られた。わかっているのに修正できないことが残念でならない。

小林監督が悔やまれるように、ザスパ同点場面からは「セレッソ猛攻りたーんず」かと思いきや、攻撃を意図する前線と、守備を意識するDFラインの間に大きなスペースが出来てしまい、ザスパ草津の攻撃陣、いままで徹底マークされていた山口がボールをコントロールできるようになっていた。それでもさすがセレッソ攻撃陣の猛攻は凄まじく、大久保と古橋のコンビネーションにゴールを割られそうになったが、GK小島の好セーブもあり、またザスパ攻撃陣の必死の時間稼ぎでなんとか逃げ切った。大金星。全員でつかんだ勝利だが、MOMは誰だろう。献身的な守備をみせた籾谷か、逆転弾の佐藤か、後半流れを変えたマルキーニョスか、なんとかゲームをつくった山口と鳥居塚か、はたまた「いまだ健在なり」と全国にアピールした小島か。当の小島さんは。
http://www.jsgoal.jp/club/2004-11/00013543.html

小島伸幸選手(草津
Jリーグのチームに勝てて本当にうれしい。自分たちの今の力がどれぐらいかを知る上で、大きな自信になる。今日のマンオブザマッチはポスト。3本当たって助けられました。あれが大きかった。ポスト様々です。」

じゃあ、ポストで。( ´∀`)
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/jtoto/headlines/20041114-00000048-kyodo_sp-spo.html

植木監督は番狂わせにも驚きを見せず「やっとチームが本物になってきた。それがうれしい」。J2昇格をほぼ確実にしている現実も勢いを後押しした。再び真剣勝負の舞台に立てる幸せが動機づけとなっている。好セーブを連発したGK小島は「過信しちゃいけないけど自信になるね」と楽しそうにバスに乗り込んだ。

これでなんと天皇杯ベスト16にJFL勢、しかも群馬勢が2チーム残った形に。天皇杯の地元応援の楽しみもこの土日で終わりかと思いきや、まだ1ヶ月延長だ。群馬FCホリコシジュビロ磐田と、ザスパ草津横浜Fマリノスと。どちらか群馬でやらんか。