「熊本から目指せJ」ロッソ熊本の運営会社が設立。

関連エントリーはこちら。http://d.hatena.ne.jp/SH77/20041018#1098065653http://d.hatena.ne.jp/SH77/20041111#1100139859http://d.hatena.ne.jp/SH77/20041120#1100914795http://d.hatena.ne.jp/SH77/20041209#1102573128に。
ニッカン12月24日付より。
http://www.nikkansports.com/ns/soccer/p-sc-tp0-041224-0014.html

ロッソ熊本「07年J狙う」
熊本からのJリーグ入りを目標とするロッソ熊本が23日、熊本市内で運営会社「アスリートクラブ熊本」の設立会見を行った。社長に就任した熊本県サッカー協会の荒木時弥会長は「07年のJリーグ入りを目指す。将来は世界的なクラブにしたい」と話した。来季からは九州リーグ(Kyuリーグ)に参加する。

さらに詳しいのは同じく24日付の熊本日日新聞に。
http://kumanichi.com/lsports/20041224/kiji1.html
http://kumanichi.com/lsports/20041224/kiji3.html

ロッソ熊本始動 3年後のJ目指す「最初の一歩」
運営会社「アスリートクラブ(AC)熊本」設立発表の記者会見では、初代社長に就任した荒木時彌県サッカー協会会長(73)が「出資、協賛の各企業に感謝する。失敗は許されない。人気を盛り上げるには強いチームづくりが必要。その条件整備に力を尽くしたい」と厳粛な面持ちで抱負を述べた。
ロッソ熊本 運営会社「アスリートクラブ熊本」設立
Jリーグ入りを目指す熊本のサッカーチーム「ロッソ熊本」の運営会社設立が二十三日、発表された。会社名は「アスリートクラブ(AC)熊本」で、資本金は二千四百五十万円。将来的には、サッカー以外のスポーツの興行や選手育成なども視野に入れている。
チームはアルエット熊本を“名義変更”する形で来季から九州リーグに参戦。入団選手とプロ契約を結び、熊本では初めてのプロ球団誕生となる。
県内を中心に三十四の企業・個人から出資を受けた。約五十社からの協賛金を含め、約一億数千万円で運営する。主な事業は(1)サッカーなどスポーツクラブの経営と施設の運営(2)サッカーを含めたスポーツ選手の養成とマネジメント(3)スポーツ用品、グッズの販売など。
社長には県サッカー協会会長の荒木時彌氏が就任。任期は来年三月までで、同四月からはグランメッセ熊本理事長の前田浩文取締役が社長を引き継ぐ。荒木社長は「将来的にはほかの競技との連携も視野に入れ、県内のトッププレーヤーの集合体になる地域総合スポーツクラブを目指す。まずはロッソ熊本が勝って県民の注目を集めることが必要。私は強いチームとなる土台をつくりたい」と抱負を語った。

アスリートクラブ熊本」という社名には、サッカーに限らず地域総合スポーツクラブになる、という将来的なビジョンが表されているわけですね。関連エントリーで触れたフォーラムの情報では「熊本では来年度末までに総合型地域スポーツクラブが県内に四十近くでき、約二万人が会員になる予定」だそうで、大きな牽引要因にロッソ熊本がなるほどの活躍を期待したいですね。また「AC熊本とロッソ熊本」の展望と課題を同じく運動部の記者さんが述べられています。
http://kumanichi.com/lsports/20041224/kiji4.html

●AC熊本 運営資金確保など「県民参加」担う
「AC熊本」が設立されたことで、サッカー・Jリーグチームをつくり、地域おこしにつなげる夢の計画が具体的な第一歩を踏み出した。だが、その道のりは平たんではない。
AC熊本はチーム「ロッソ熊本」の編成・強化のほか、運営資金確保などで主体的な役割を担う。
九月に各種団体の代表で発足した「熊本にJリーグチームを」県民運動推進本部は引き続き“応援団”として運営面などをサポート。両輪が連動する「熊本方式」(同本部)で、ブームを引き起こす狙いだ。

発展解消ではなく、各種団体の代表で構成されている「県民運動推進本部」はそのままで、AC熊本と協力しながら県民の注目や関心を高めていかれるわけですね。ここは要チェック。

今回の計画はサッカー界と経済界の有志で始まった。当初は、九州リーグのアルエット熊本の強化案もあったが、昨年九月の会合(情報連絡会)で「新鮮さがない」「熊本独自の方式を考えよう」という声が大勢を占め、新しいチームで臨むことを決めた。ただ、新チームでは県リーグからの出発になり、Jリーグ入りに時間がかかる。このためアルエット熊本を発展解消して「ロッソ熊本」に”名義変更”する形で来季からの九州リーグ参戦を可能にし、最短3年でJ参入を目指すことを決めた。
AC熊本の当面の目標は来季に向けた選手獲得と運営資金を増やすことだ。現在、運営資金は約五十社から約一億数千万円。少ない“軍資金”で九州リーグを勝ち上がる戦力を早急に整えなければならない。さらに、Jリーグ参入のため、来季に向けた資金づくりも必要だ。資金が続かず、Jリーグ入りが遠去かるチームも少なくないからだ。
「強くて愛されるドリームチーム」(高木裕司・AC熊本取締役)を目指す上で欠かせないのが県民の盛り上がり。資金づくりやサポーター獲得など幅広いAC熊本の”営業力”が問われている。

多くの企業や団体から集まった1億円を超える資金ですら「少ない元手」でしかない、厳しい「目指せJ」の道。
ロッソ熊本の目に見える強さと成果、そしてAC熊本の営業力と運営力で、地域住民の関心を集めスタジアムに人を集めると、さらにスポンサーと資金が集まるもの。まずは地域住民の関心と観客、サポーターを増やしていきたいところでしょう。
「強くて愛されるドリームチーム」を構築すべく現場指揮をとる池谷監督とは別に、運営・資金面で効果的なサポートを担当する運営会社の責任もまた重大。ロッソ熊本というサッカーチームとAC熊本という運営会社が、二人三脚のように足並みを揃えて、互いをサポートしあいながら進んでいけば、自然とJリーグは近くなっていくでしょう。ガンバレ、「熊本から目指せJ」の両輪。

来季の九州リーグは、全国地域リーグ決勝大会出場枠が2かつ今季優勝チームのホンダロックJFL昇格で、例年に比べればJFLへのJへの門は広がっています。ただロッソ熊本をはじめ、ヴォルカ鹿児島ニューウェーブ北九州など強豪ぞろいなのは例年どおりで、来年1月に行なわれる九州県リーグ決勝大会の行方によっては、FC琉球などの参戦も充分に考えられます。九州リーグは来季も目が離せない、多くの地域と人々の夢と希望が激突する白熱のリーグとなりそう。どこも頑張れ。