J2第3節、ザスパ草津J初ゴールを決めるも1−4の3連敗。

SH772005-03-19

最初に結論を書いてしまうと「開幕戦より、かなりマシになってきた!」です。開幕戦の相手がJ1昇格候補のモンテディオ山形で、本日の相手が昨季再建計画1年目で最下位に甘んじてしまったコンサドーレ札幌という部分もモチロンありますけどね。1戦目と2戦目の反省も活かされていた試合でしたし、まだまだ取り組むべき部分も見つかる試合でもありました。まずはJ's GOALより試合結果を。
http://www.jsgoal.jp/result/20050200030320050319_detail.html

●2005 J2リーグ戦第3節 3月19日(14:04/群馬サ/3,572人)
ザスパ草津 1−4 コンサドーレ札幌
得点者 14分:宮川大輔草津)25分:池内友彦(札幌)42分:砂川誠(札幌)54分:堀井岳也(札幌)80分:堀井岳也(札幌)
警告 34分:権東勇介(札幌)

( ´∀`)祝、FW宮川大輔ザスパ草津J初得点!! ( ̄□ ̄;)0−3より1−4は、マシといえばマシなのか??
本日のザスパ草津メンバーを。

ザスパ草津スターティングメンバー(J2第3節vsコンサドーレ札幌
GK:29岩丸史也
DF:2籾谷真弘・3小田島隆幸・4依田光正・10高須洋平
MF:6鳥居塚伸人・8小久保純・9山口貴之
FW:13宮川大輔・15山崎渡・24酒井良
●サブメンバー
GK:1北一真 DF:16堺陽二・18寺田武史
MF:5氏家英行 FW:11御給匠

フォーメーションは以下のとおり。

ザスパ草津 キックオフ(4−2−3−1)
−−−−宮川−−−−:御給
−山崎−山口−酒井−:
−-鳥居塚−小久保-−:氏家
高須−−−−−−依田:堺・寺田
−−小田島−籾谷−−:
−−−−岩丸−−−−:北

山口貴之が出場停止明けで復帰。マッテタヨー。・゜・(ノД`)・゜・。ピッチ練習で出てきた時、正直ホッとしましたよ。負傷を感じさせない動きでした。布陣での大きな変更点としては高須洋平が左サイドバックに。山崎渡がその前に。1トップは宮川大輔が担当。続いてコンサドーレ札幌は。

コンサドーレ札幌スターティングメンバー(J2第3節vsザスパ草津
GK:28高原寿康
DF:5池内友彦・6西嶋弘之・15加賀健一
MF:2岡田佑樹・7和波智広・8砂川誠・14田畑昭宏・20権東勇介
FW:9堀井岳也・13中山元気
●サブメンバー
GK:26阿部哲也 DF:4曽田雄志
MF:10三原廣樹・23徐暁飛 FW:17清野智秋

前橋育英卒」FW相川進也も「ちゅらクロス」MF上里くんも姿ナシ。相川は体調不良とか聞いたけれど、上里くんはどうしたのだ。たばかりやがったな、ニッカン北海道版! そんなコンサドーレ(どんなじゃ)のフォーメーションは以下のとおり。

コンサドーレ札幌 キックオフ(3−5−2)
−−堀井−−中山−−:清野
和波−−砂川−−岡田:三原・徐
−−権東−−田畑−−:
−西嶋−池内−加賀−:曽田
−−−−高原−−−−:阿部

キックオフ前にエンドチェンジ。「敷島名物・赤城颪」の強風下、ザスパが風下スタートに。地の利活かせず。活かした記憶もあまりないけど。( ̄□ ̄;)
しかしキックオフから風下でボールコントロールに苦しむも、ザスパ草津ペース。復帰した山口貴之がある時は早いタイミングで、またある時は自身のボールキープで時間を稼いで、前方と左右にボールを配給、攻撃を組み立てる。またこの日左サイドバックに入った高須洋平が後方から質の高いフィードを送り、タイミングよく攻めあがっては攻撃にバリエーションをもたらした。
山口貴之の出場が大きいのはもちろんだが、1トップの宮川大輔と、山口・小久保純の早いプレスがコンサドーレの攻撃を遅らせ、右SHの岡田佑樹のサイド攻撃には、スピードと運動量で献身的に張りつく高須と、前方の山崎渡の守備分担と受け渡しが機能した。前線の4人のポジションチェンジで攻撃を作り、早いプレスで小久保や高須といった中盤と連動した守備を行うことができた。
試合開始2分に山口と高須のコンビネーションから高須がクロスをあげて宮川がシュート、10分にも高須のクロスから宮川、12分には小久保のロングスローから高須がクロス、13分に酒井良と山口でチャンスを作り、CKを得た。この14分のCKでコンサドーレ選手の体(ハンドにもスタンドからは見えたけど)にあたり、宮川の前へ。これを押し込んでザスパ草津のJリーグ初ゴールとなった。
FW宮川大輔は、元セレッソ大阪ザスパ草津の立ち上げからチームに加入していた選手。昨季JFLでは1ゴールも挙げられませんでしたが、ザスパ誕生から参加している選手が記念すべきJリーグ初ゴールを決めたことはちょっとウレシイですね。宮川オメ!( ´∀`)
http://www.jsgoal.jp/club/2005-03/00017321.html
http://www.jsgoal.jp/club/2005-03/00017319.html

宮川大輔選手(草津
「今日のポジション(1トップ)は、いままでのポジションより、とまどいなく取り組めました。ゴールのシーンは『おいしかった』と思います。いまはチームがあまりよくないので頑張るしかありません」
手塚聡監督(草津
「高須を左サイドバックで使ったことで、リズムができ、先制につながったと思います。前半に関してはいい形で攻められました」

その後はコンサドーレの攻撃を受ける形になるものの、一進一退。決定的な崩されもなく両サイドからクロスを上げさせないことを徹底して行えていた。攻める意志を継続しながらも守るところは守る。強風風下に位置しながらよくゲームをつくっていた、と云えると思う。札幌は効果的な攻撃こそ組み立てられなかったものの、風上を活かしてロングボールを使いセットプレーで得点を狙う形。前半25分のCKで、CB池内友彦にゴールに押し込まれてしまう。1−1の同点に。
同点になった後も、ザスパがやや押す展開で時間が進む。前線からのプレスに小久保が参加しそのまま攻撃につなげる形が前半は多く、33分にはこの小久保→山口→宮川→酒井とつないでゴール前でシュートとCKに持ち込んだ。続く34分には、ゴール正面の位置でDMF権東勇介が小久保を倒してしまいファール。FKを得るがいづれも得点ならず。また37分には高須が足の異常を訴え、40分に寺田武史と交代した。攻守に絡む活躍だっただけに、大変残念。
対するコンサドーレは、ザスパの攻撃の要である山口にCB池内が早めのチェックを仕掛け、トップ下のMF砂川誠ザスパの高い位置でのプレスで、ややスペースが出来ているバイタルエリアでボールを受けることを意識して上がってくる。この判断が、42分のクロスに反応したゴール前のバイシクルシュートからのゴールにつながった。マーカーが一瞬だけいない時間で放たれたスーパープレーだが、ザスパ的には悔やまれる失点だった。44分にも砂川に左サイドからシュート気味のクロスを上げられるが、GK岩丸進也がセーブして前半を終了した。両監督と選手コメントは。
http://www.jsgoal.jp/club/2005-03/00017316.html
http://www.jsgoal.jp/club/2005-03/00017319.html
http://www.jsgoal.jp/club/2005-03/00017321.html

柳下正明監督(札幌)
「強風とグラウンドの関係で集中しづらい状態だったが、選手は高い集中力を保ってプレーしてくれました。草津は前へ出てくるスピードがあって対応が難しかったのですが、まずまずのゲームができたと思います」
Q.DFに関しては?
「前半はたまたま1失点でしたが、何回か決定的なピンチはありました。横のカバーのタイミングが遅れることがあるので今後は注意は必要。DFラインの押し上げも今後の課題です」
砂川誠選手(札幌)
「DFとの信頼感が出てきて、自分は前でカウンターに備えられました。得点シーンは、トラップしたらマイナス方向だったので、その瞬間に思い切って打とうと思いました。自分が決めたことよりも、あの1点でチームが優位に立てたことがうれしかったです」
手塚聡監督(草津
「左サイドバックに高須を入れて、左サイドの起点としてゲームを進めていきたいと思っていました。前半はよく機能していたと思いましたが、前半39分に肉離れで退場してしまったのが大きかったです。今日の試合でもまた大量失点してしまいましたが、収穫は点が取れたこと。また何本かは惜しいチャンスをつくることができました」

また朝日新聞群馬県版の記事は、手島監督が「2点目が痛かった」と語った、と伝えているが、試合全体を振り返れば、やはりそう思える。前半は風下ながらコンサドーレの攻撃を良く抑え、こちらは攻撃の形を作って、押し気味に試合を進めていたのだから。ただその中でも細かいミスやゴール前での最後の詰めが甘く、結果セットプレーでしか点を奪えず、逆にコンサドーレには少ないチャンスであったセットプレーと、砂川のスーパープレーで2失点を喫している。この辺りは選手たちがJリーグレベルのスピードと判断に慣れ、自身をどう向上させていくかが課題なのだろう。
後半はザスパが風上に立ち優位なはずだが、過去2戦ともに後半の早い時間で失点を重ねて、ゲームを終わりにしてしまっているので不安もあった。しかし後半1分の山崎のバー直撃のミドルシュートからザスパの攻撃で後半が始まった。しかしコンサドーレはしっかりゴール前を守り、カウンターを仕掛けてくる。これはハーフタイムの指示だった模様。
http://www.jsgoal.jp/club/2005-03/00017300.html

柳下正明監督(札幌):ハーフタイムコメント
リスタートの確認しっかりやろう
風下になったら引いて守るなどしっかり対応を
落ち着いてボールを回せばチャンスつくれる

後半8分に小久保→山口→酒井とパスを回して、サイドからクロスを上げるも得点ならず。その直後にカウンターを喫し、右サイドからクロスを上げられ、ゴール前のFW堀井岳也に。堀井は落ち着いて1トラップ、岩丸の位置を見定めてボールをゴールに流し込んだ。後半35分にも中盤バイタルエリアでのパスミスからカウンター、同じく堀井にミドルシュートを決められた。1−4で勝負あり。

堀井岳也選手(札幌)
「1点目のシーンはなんでトラップしたの、と思われるかもしれませんが、自分の中では余裕がありました。FWは1点決められると気持ちが楽になるので、2点目は力みなく振り抜けました。次のホームでも点が取れるようにがんばりたいです」
●小久保純選手(草津
「負けたのでなんとも言えませんが、うちのペースでやれた場面も多くありました。失点して、前がかりになったところをつかれてしまった。プレーの精度と連携が課題です」
山口貴之選手(草津
「90分を通して攻められていたわけでないが、悪いリズムのときに踏ん張れないのが今のチームの力。集中しなければいけないところでミスが出ました。1日でも早くサポーターに勝利をプレゼントしたいと思います」

後半の2失点は、前掛かりに攻めざる得ない展開ゆえ、数的同数なり不利なのは止むを得ない部分があるが、人数が揃っているときもゾーンなのかマンマークなのかも不明瞭で、DFラインの統率がなにを意図しているのかも判らない。JFL時代には同じメンバーでもう少し意図ある上げ下げが見えたのだが。ラインの押し上げも少ないので中盤のプレスの効果が薄まり、チーム全体の間延びを生んでいる現状では、DFやGKとそのプレーが云々よりも攻守の連動、監督の意図する攻撃を作るためにどんな守備を行うかを再確認する必要があるだろう。手塚監督もさすがに検討することをコメントしている。
http://www.jsgoal.jp/club/2005-03/00017319.html

Q.3試合で10失点という結果に関しては?
「多いどころの話ではないです。今後、個人の面と、チーム全体の面をもう一度確認していきたいです。高須が今日、ケガをして、小川も今週の練習中にケガ。今いる選手でできることをやっていかなければならないと思っています」

小川雅己が負傷とあって、簡単に3バックにも戻せなそう。高須も小川も軽い負傷だと良いけれど。
また、前半はクロス自体あげさせることが少なかったが、これはコンサドーレのサイド攻撃が、前半は「突破かクロスか」でクロスを重視し、ザスパもボールをあげさせないことを主眼とした守備を行っていたので、成功していた。後半は柳下監督が修正したのだろう、安易にボールを上げるのではなく、まずゴールラインまで突破を図ってからマイナス方向に折り返すプレーが多かった。突破に切り替えたことに対するザスパ選手の反応がやはりワンテンポ遅れてしまっている。この辺りも経験して慣れていくしかないのだろう。
後半開始からリード&風下でカウンター主眼のコンサドーレの前に、カウンター気味に2失点。昨季JFL前期でザスパデンソー相手に行ったような展開になった。あの時は1点先取の後、カウンターで2得点、3−0で勝利したが、そこまで点差がある内容ではなかった。今回も1−4という最終スコアよりは勝負になっていたと思う。
http://www.jsgoal.jp/club/2005-03/00017316.html

柳下正明監督(札幌)
「強風とグラウンドの関係で集中しづらい状態だったが、選手は高い集中力を保ってプレーしてくれました。草津は前へ出てくるスピードがあって対応が難しかったのですが、まずまずのゲームができたと思います。前半の押し込まれる場面をしのいで、得点を重ねられたことが結果につながりました。ただ、ボールを奪ったあと、丁寧にキープしていないときもあったので、逆の展開もありうるゲームでした」

ただ安易にシュート数を比較して「15対9」で攻撃的、というのではなく(人数かけて守るコンサドーレに攻め手を無くしたからミドルシュートも後半に増えた)、コンサドーレの中盤とザスパの中盤は山形戦に比べれば、山口貴之の復帰もあって勝負になっていた。試合の展開を決定づけたのは、ゴール前での決定力と精度、チャンスを活かせるかどうか、であったと思う。JFL時代にはピンチにならなかったピンチに、ゴールにならなかったゴールで負ける。これがJリーグだし、ザスパ草津がこれからも戦わなければならない戦場。くじけることなく頑張ってまいりましょう。

・・・最後に運営に苦言を一言。
スタジアムDJはザスパ草津の選手名を覚えろ。覚えてないならメモを用意して仕事しろ。昨季チーム得点王FW吉本淳は「あつし」で「じゅん」じゃないぜ。
あと、試合前インタビューはメインスタよりゴール裏で行い、熱いメッセージをまったりスタジアムに伝えたほうが全体の雰囲気も盛り上がると思われ。