九州リーグ第4節、V・ファーレン長崎がホーム開幕戦に6,223人の観客動員!!

SH772005-05-16

ザスパ草津が敷島で前日に観客3,126人だったことは誰にも云わないでね!! 長崎新聞5月16日付より。
http://www.nagasaki-np.co.jp/sports/soccer/2005/kiji/56.html

●九州リーグ最多動員6228人
V・ファーレン長崎初のホームゲームの観客動員数は6228人。4月24日にロッソ熊本がホームで記録した4072人を破り、九州リーグ最多動員数をマークした。試合は0−1で惜敗したが、スタンドからは長崎コールと温かい拍手がわき起こった。
応援はサポーターグループ「ウルトラ・ナガサキ」(旧クラブ・アトレティコ長崎)のメンバー約20人が中心。キックオフの瞬間には、同グループが新聞紙で作製した段ボール約20箱分の紙吹雪が宙を舞った。試合中は「ナ・ガ・サキ」などと音頭を取り、観客が一体となって選手たちにエールを送り続けた。

事情は定かでありませんが、紙ふぶきはいかがなものかと。それにしても沖縄で3000人超え、熊本では4000人超えを記録した九州リーグ。長崎では、小額ながらも有料試合で6200人を超える観客を集めました。おそらくホーム開幕戦ということで招待客もおられたでしょうし、高校生以下は入場無料ですから入場者全員が有料観客だったとは思えません。しかし半数の3100人が入場料500円を支払ってくれたと考えても、収入は150万円を超えます。クラブにとって大きな収入ですよね。残念ながらこの日は勝利で観客に応えることは出来ませんでしたが、生サッカー観戦の面白さ、地元チームを応援する楽しさが多くの人たちに伝わったのではないかと思います。V・ファーレン長崎公式でも新記録の観客動員に謝意が述べられていますね。
http://v-varen.com/news/index.html

●県民のみなさん、ありがとう!!
5月15日のホームゲームは皆様のおかげで6,228名という多くの方々にご来場いただき、誠にありがとうございました。これは、これまでの九州リーグの観客動員数を大幅に更新することとなりました。このことは長崎県民皆様のサッカー情熱の高さを全九州に発信できたものと考えております。
多くの県民のご期待とご声援に、選手・スタッフが大きな勇気をいただきました。結果は残念ながら0対1と負けてしまいましたが、今後精進を重ね県民皆様方の御期待に応えられるようなチームとなるよう努力してまいります。今後ともご支援とご声援を賜り、皆様と共に夢に向かって前進してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

また、この試合には各種イベントも行なわれたそうで。同紙14日付より。
http://www.nagasaki-np.co.jp/sports/soccer/2005/kiji/52.html

●あすホーム開幕戦 新日鐵大分と諫早で対戦
九州サッカーリーグ第4節は15日、各地でホーム&アウエー戦を開催。現在4位のV・ファーレン長崎は、諫早市の県立総合運動公園陸上競技場で3位の新日鐵大分とホーム開幕戦(13時キックオフ)を行う。有料試合で大人500円、高校生以下は無料。
当日は10時半からサッカー教室を実施。V・ファーレンのスタッフ、選手が諫早市の小学生(募集済み)を指導する。観客席は11時開門で、先着3000人に粗品をプレゼント。ハーフタイム中には有料入場者を対象に大型テレビなどが当たる抽選会もある。

大型テレビを抽選でプレゼント、なんてJでもなかなかありませんですよ。まさか佐世保に本社を置く「ジャパネット高田」の高田社長のご尽力? 試合については同紙16日付より。
http://www.nagasaki-np.co.jp/sports/soccer/2005/kiji/53.html

●ホーム開幕戦飾れず 0−1で5位後退
諫早市の県立総合運動公園陸上競技場でホーム開幕戦を行ったV・ファーレン長崎は、新日鉄大分に0−1で敗れ、4位から順位を一つ落とした。
V・ファーレン長崎は、新日鉄大分の中盤での出足の早い寄せに苦しみ、パスミスも多く、リズムをつかめなかった。ルーズボールも多く拾われて攻め込まれた。前半25分にCKのこぼれ球をけり込まれ失点。後半からスピードのあるFW宇土を投入し、何度か相手ゴールを脅かした。終盤、高さのあるDF堀川を前線に上げたが、3試合無失点の新日鉄大分DF陣を破れなかった。
第5節は22日に各地で5試合を開催。V・ファーレン長崎は、長崎市総合運動公園かきどまり陸上競技場三菱重工長崎と対戦する。

九州リーグの企業チーム最有力、新日鉄大分に惜敗の結果となりました。新日鉄の選手も6000人の観客には驚いたでしょうね。次は九州リーグ「長崎ダービー」。この試合の観客も多いと良いのですが。
http://www.nagasaki-np.co.jp/sports/soccer/2005/kiji/54.html

●焦点/新日鉄ペースに好機生かせず
後半19分に訪れた最大の好機。DF石本が敵陣深くで奪い取ったボールは、MF小嶺から中央でフリーのMF原田へ。狙い澄まして右足を振り抜く。しかし、強烈なミドルシュートゴールポストの横をすり抜けた。この試合一番の歓声は、大きなため息に変わった。
V・ファーレン長崎は、自分たちのサッカーを見失った。立ち上がりから新日鉄ペース。「早めにクロスボールを入れてくるサッカーにとまどい、主導権を握られた」(原田)。丁寧なボール回しは陰を潜め、前線へのロングボールも精度を欠いた。効果的なサイド攻撃も数えるほどだった。
これまでの4−4−2から4−5−1に変更。1トップの松浦をターゲットに、2列目からの飛び出しを狙う意図があった。しかし、松浦にいいボールが入らず、うまく機能しなかった。MF田尻の個人技や、終盤には大きなサイドチェンジで何度か好機をつくったが、決め手を欠いた。
岩本文昭監督が掲げる守備重視の戦術は、九州リーグを戦う上で間違ってはいないだろう。しかし、宮崎主将も認めるように「ゴールに向かう意識が弱い」。今のV・ファーレンには、「何が何でも点を取る」という貪欲(どんよく)さが求められる。

地元は強力に後押ししてくれていますが、チーム自体はまだまだ構築中ですものね。シーズンを戦いながら少しずつ形にしていくしかないと思いますが、なんとか地元の盛り上がりに応えられる成績と内容を見せてもらいたいですね。長崎新聞では、チームの各選手に焦点を当てた連載企画もスタートし、3回分がネットにて読むことが出来ます。(もしかしたら3回で終わりかも)第2回のDF堀川純一選手、第3回のMF田尻秀一選手の記事も興味深いのですが、第1階のMF田上渉選手のインタビューを元に構成された記事が秀逸です。素晴らしいぞ、長崎新聞の中のヒト!(普通、記者というのでは?)
http://www.nagasaki-np.co.jp/sports/soccer/2005/kikaku4/01.html

●V・VAREN 夢に懸けるイレブン MF田上渉 おれたちが絶対Jに上げる
たがみ・わたる:北九州市出身。楠橋小3年でサッカーを始め、国見中−国見高と進学。3年時にインターハイ、国体、選手権で優勝。日本高校選抜。長崎銀行有明支店勤務。168センチ。65キロ。23歳。
8日もスペインから電話がありましたよ。「誕生日おめでとう」って。でもおれの誕生日は7日。時差を考えてないんです。あいつらしいでしょ。
(大久保)嘉人とは小学校からの親友です。国見中、国見高では同級生。卒業後はおれが大商大、嘉人はセレッソ大阪だったから、2人でよく遊びました。あいつはでかいテレビを持っててね。ゲームをするんです。もちろんサッカーの。
ゲームの最中、おれはいつも無言。得点が入って初めて「やった」と叫ぶ。でも嘉人はおれを集中させまいと、うるさくちゃかすんです。お互い負けを認めないから、勝ち星が並ぶまで終わらない。最後はけんかだったな。嘉人は「短気」「負けず嫌い」とか言われるでしょう。でも、その点ではおれの方がやばいかもしれない。

V・ファーレンとは外れてしまいますが、大久保嘉人選手絡みのエピソードは興味深いです。今はスペインのマジョルカでプレーする親友に負けず、故郷長崎のために頑張ってもらいたいですね。親友に負けない「負けず嫌い」で。

大学4年になってJFLホンダFC、佐川急便大阪から誘いを受けました。踏ん切りがつかないでいたら昨年12月、小嶺(忠敏)先生から連絡がありました。有明SC(現V・ファーレン長崎)の九州リーグ昇格を懸けた九州各県リーグ決勝大会に、期間限定の助っ人として出場してくれと。先生の頼みは断れないでしょう。
決勝はFC琉球に0−8と惨敗でした。そりゃあ悔しかった。相手は元Jリーガーが多いから、負けはやむを得ないという慰めもありましたよ。でも、やるからには勝たなきゃ。聞けば、国見高同期の堀川(純一)や(小嶺)栄二もV・ファーレンに入るという。やつらがいれば心強い。おれもチームへの参加を決めました。このままでは終われませんからね。

JFLHonda FCや佐川大阪からも勧誘があったそうですが「踏ん切りがつかなかった」のは将来を見据えたり、サッカーに関わるモチベーションの問題でしょうか。「小嶺先生の頼みは断れない」と語っていますが、それは自分の背中を押すきっかけに過ぎないのでは、と思えます。JFLレベルのサッカーもまた魅力だと思いますが、具体的かつ大きな目標を持つチームでの全力プレーを望んでいたのかもしれませんね。

こないだ国見高で一年後輩の徳重健太浦和レッズ)に会いました。そのとき勢いで言っちゃったんです。「おれたちが絶対にJに上げるから、そのときはお前も来いよ」って。うーん、責任重大だなあ。

気持ちの入った熱いセリフですね。夢が実現の暁には、どれほどの人材が集まっているやら(笑)。国見高校と小嶺監督、その人格と人柄も反映された強大なコネクションは脅威ですね。そして長崎サッカー界、最大の武器が日本とJを席巻する日も近いのでしょうか。