JFL前期第12節、FCホリコシは流通経済大学に5−2で圧勝。

地元紙上毛新聞6月5日付より。

JFL前期第12節 6月5日(鴻巣市陸上競技場)
FCホリコシ 5−2 流通経済大
得点 19分:楠瀬章仁流経大)30分:矢部次郎ホリコシ)34分:蔵川洋平ホリコシ)44分:アマラオホリコシ)46分:小松原学ホリコシ)75分:森陽一ホリコシ)87分:鶴岡学(流経大
ホリコシ大勝
JFLは4日、各地で前期第12節の2試合を行った。FCホリコシは埼玉・鴻巣市陸上競技場で流通経済大(茨城)と対戦。5−2で大勝した。通算成績は7勝1分け4敗で勝ち点を22に伸ばした。

予定では熊谷で行なわれる試合でしたが、J1大宮−広島戦で芝の状態が問題となり、急遽変更になったそうで。

評:1点を追うホリコシは前半30分、MF矢部がFKを決めて同点。4分後には、MF蔵川がゴール前で相手DFを巧みにかわし逆転弾。その後も攻撃の手を緩めず、アマラオ、小松原、森のFW陣が1点ずつ挙げ、大量5点を奪い力の差を見せつけた。流通経済大は前半19分、MF楠瀬が先制。後半終了間際にも1点を追加したが、力尽きた。

やはり潜在的な攻撃力は高いですね。FWに配球するMF陣も職人肌の選手が揃ってきましたし。ただ記事では守備面を問題として取り上げています。

●2失点に不満残す
20本のシュートを放ち大量5点を挙げたFCホリコシが平均年齢19・4歳の大学生チームを圧倒した。しかし、ピッチを後にするイレブンの表情はすっきりしなかった。
「2失点は良くないね」と小見幸隆監督。前節のホンダFC戦と同じパターンで先制点を許し、終了間際にも1点追加された内容に不満が残った。
リーグ最少失点を守ってきたチームに「失点2」は大きな数字。指揮官は「ゴール前は気迫が必要。声を掛けてチャンスを殺していかないといけない」と、課題を指摘した。
血気盛んな若いチームに立ち上がりこそ苦戦したものの、チャンスを生かして得点を積み重ねたホリコシ。前期も残り3節。「1試合ずつ勝つ感覚を覚えていく」(小見監督)経験を生かし、全勝を狙う。

戦力を考えれば、大学チーム相手の2失点は課題でしょうが、開幕戦でDFチュウミを欠くアクシデントがありながらも、3バックを導入したりと安定感は増しています。チーム全体でもアマラオのキープ力は云うに及ばず、ホリコシのDMFを構成する羽山拓巳矢部次郎蔵川洋平などが攻守に走り回りDF陣のみに負担を強いていませんからね。
最近は羽山と矢部のダブルボランチで、蔵川洋平が右SHに入る形ですが、これが大当たりの予感でして。元々パス精度が高くてFKも蹴れる上に献身的な運動量を誇る好選手ですが、YKK AP FC戦では、主に逆サイドで試合が展開している時に判断よく攻めあがり、フリーでボールを持つと相当危険な存在に。ペナルティエリア間近でFKキッカーに、どフリーの上にカベなしでFKを蹴らせているようなもので、しかも自身のドリブル突破からシュートまでもっていける選手なので、YKKのDF陣もマークせざるを得ず苦労しているようでした。
ドライヴのかかった鋭いシュートを打つ場面もありGKがなんとか弾きますが、こんなのを連発されると相手はたまったものではありませんよね。このシュートはYKK AP FC公式(http://www.ykkapfc.jp/)の試合ハイライト動画「俺のギャラリー・FCホリコシ戦」で観ることが出来ます。後半61分のプレーですよ。前半8分のロングシュートもスゴイのですが。
この流通経済大学戦の活躍は、朝日新聞群馬県版6月5日付でもとり上げられています。
http://mytown.asahi.com/gunma/news02.asp?c=22&kiji=82

●痛みこらえ蔵川が活躍
開幕4試合目で右足の靭帯損傷。全治1カ月の大けがの後、復帰して4試合目のゲームキャプテン、MF蔵川の動きの良さが目立った。
前半34分には、右サイドから駆け上がり、ゴール左隅に鋭いシュート。逆転の2点目を挙げた。「多少痛いが、痛いと言っては使ってもらえない」と気を吐く。
後半が始まって早々、FW小松原がPKで1点を挙げ、4−1とリードを広げた。すかさず、「もう1本行こう」と仲間に声をかけ、引き締めた。その後1点追加。
小見幸隆監督は選手時代の経験から、「声をかけることで、失点が消えることもあれば、得点が生まれることもある」と話す。小見監督は、けがで欠場中の時から言っていた。「クラは、このチームにはどうしても必要な選手だ」

しばらく負傷欠場していましたが、なんと靭帯損傷、全治1ヶ月の重傷だったのですか。今も痛みはあるそうですが、運動量が落ちないことろは素晴らしいですね。キャプテンマークをつけている選手のそういうプレーは周囲にも良い影響を与えそうです。小見監督の信頼も厚いようで。こんな蔵川選手と、ザスパ草津は今季は天皇杯くらいしか対戦する機会がなくて良かった良かった。
天皇杯と云えばJFL前期も残り3節。1位のHonda FCが勝ち点30で抜き出ていますが、2位から9位までが勝ち点5差内でひしめく混戦模様が続いています。そろそろ前期終了時の順位、天皇杯JFLシード枠が気になるところですが、今季の天皇杯大会要項がまだ公式発表になっていないのですよね。
昨季の天皇杯JFLシード枠は3(前期1〜3位の大塚製薬Honda FCザスパ草津がシード枠出場)でしたが、今季は徳島ヴォルティスザスパ草津がJ加盟を果たしたことで、総出場チーム数(80)が増えない限りは、JFLと大学のシード枠が減ると予想されます。JFLの前期1、2位と大学選手権優勝がシードとなるでしょうか。Hondaの1位抜けはほぼ間違いないと思われますが、*12位の座をどのチームが得るか。これからも激戦が期待できますね。

*1:ただ残り3節の相手は、ソニー仙台愛媛FCYKK AP FCと難敵揃いですが、Hondaがここで3連勝してしまうと、今季の優勝は早くも決まってしまうような気も。