V・ファーレン長崎とヴォルカ鹿児島、第9節はそろって勝利。

長崎新聞6月20日付より。
http://www.nagasaki-np.co.jp/sports/soccer/2005/kiji/70.html
http://www.nagasaki-np.co.jp/sports/soccer/2005/kiji/71.html

●V・ファーレン6勝目
V・ファーレン長崎は海邦銀行を2−0で下し、6勝3敗(勝ち点18)とした。順位は変わらず4位。V・ファーレンは前半8分、MF田上のCKをFW森本が頭で合わせ、GKがはじいたボールをDF中村が頭で押し込み先制した。43分には、MF原田のFKをDF税所が合わせて2−0。後半も猛攻を仕掛けたが、ゴールは奪えなかった。
●決定力の不足露呈 V・ファーレン
何度も好機をつくりながら、得点はセットプレーからの2点だけ。すっきりしない勝ち方だった。「リーグ戦の順位は得失点差も絡んでくる。せめて5点は取らないと。まだ甘い」。岩本文昭監督は厳しい表情を崩さなかった。
攻撃の形はできていた。シュート数は相手の6倍の18本。森本、宇土の2トップで相手守備陣を崩す場面もあった。だが、チャンスをものにできない。枠をとらえることなくゴールラインを割るシュートも多かった。
ゴールを決めるべき場面できっちりと決めるチームが「強い」。そういう意味でV・ファーレンは「弱い」。上位にいるロッソ熊本FC琉球新日鉄大分との差は、現段階ではまだある。守備に重きを置くサッカーはほぼ確立した。チームとしての成熟度も増しつつあり、確実に力はついている。あとは決定力をどう上げるか。リーグ戦を戦いながら、解消していくほかない。

記事はかなり厳しい目で書かれていますが、県リーグから今季昇格したチームを母体に、開幕前になんとか形になった急造チームが前期を6勝3敗の4位で終えられたことは大きく評価できると思います。ほとんどプロ契約選手がいないながらも「長崎にJチームを」という高い志が選手にあるからだと思えますね。また対戦相手の海邦銀行は守備を基調としたチームだそうなので、そこに2−0で勝ち点3はまずまずの結果だと思います。
運営組織もこの短期間でよくぞここまでというくらいに頑張っていますし、V・ファーレン長崎はこれからのチーム。後期も今の調子でチーム力を上げていければ、さらに地元の声援と関心は高まるのではないでしょうか。続いてヴォルカ鹿児島、第9節は沖縄かりゆしとの対戦となりました。南日本新聞6月20日付より。
http://373news.com/sports/volca/cgi-bin/crux.cgi

●ヴォルカ圧勝、かりゆしに8−0
ヴォルカ鹿児島は8−0で沖縄かりゆしを下した。同日でリーグ前半戦が終了、ヴォルカは3勝6敗で勝ち点10、6位につけた。
ヴォルカは試合開始直後から相手ゴールを脅かし前半14分、左コーナーキックからDF大久保が頭で決めて先制。さらに44分にもFW廣濱が押し込み2点リードで折り返した。後半も攻撃の手を緩めず、13分に大久保、15分にMF盛田、22分にMF城本、23分にもMF内間らが次々にゴールを決め圧勝した。FW廣濱はハットトリックの活躍だった。
●控え活躍、後半戦へ勢い
リーグ前半戦の最終戦。攻撃に厚みが出てきたヴォルカが8得点と圧倒、控え選手の活躍も光り後半戦へ向け勢いを付けた。
「いろいろな選手を試す。力は変わらない」(恒松チームディレクター)と、これまで出場機会の少なかった選手を中心にメンバーを組んだ。試合前、片岡マネジャーは「選手らがうっぷんを晴らそうと張り切っている。特にFW廣濱は注目」と話していた。
その廣濱が爆発した。前半44分、後半19分、そして42分には体ごとゴールに飛び込む気迫の得点でハットトリックを達成した。出番が少なく「何で使ってもらえない」「何が足りない」と自問、そして「好不調の波が激しい」ことに気付いたという。
廣濱は「気持ちのムラが動きに出る。気持ちを切らずに継続することを心がけている」とし「いいアピールがしたかったので、3得点は素直にうれしい。後期のスタートにつなげられる」と晴れやかな表情。不本意な結果になった前半戦のうっぷんを晴らす大勝で、チーム一丸となって巻き返しを期す。

今季選手が総入れ替えした沖縄かりゆし相手とはいえ、控え選手たちがヴォルカだけに大爆発、8−0の完勝という最高の結果で前期を終えられましたね。前期の6敗も僅差で落とした試合、ロスタイムでの敗戦が2回であることを考えると、まだまだこんな順位で終わるチームではありませんよね。今季体制見直しで再出発となったヴォルカ鹿児島ですが、ここまでの健闘とこれからの躍進の期待は、今後につなげられると思います。