J's GOALにてJ2第18節湘南ベルマーレ戦のプレビューがアップ。

SH772005-06-24

J's GOALより注目部分を抜粋。今回は敷島公園サッカー・ラグビー場でのラストゲームであることが大きくとり上げられています。
http://www.jsgoal.jp/club/2005-06/00020687.html

●J2第18節 ザスパ草津 vs 湘南ベルマーレ プレビュー
群馬県敷島公園県営サッカー・ラグビー場はサッカー専用。メインスタンドの客席数が少ないことや照明設備がないことなどからJリーグの規格には遠く及ばない。隣接する同公園陸上競技場がJリーグの規格に沿うように改修を行う間の「仮住まい」だ。しかし、選手の鼓動が聞こえんばかりのピッチとスタンドとの距離の近さは、J2でも屈指。ピッチコンデションの問題はあるが、サポーターにとっては選手との一体感が味わえる最高のスタジアムだ。

季刊「サッカー批評」の巻頭特集「Jリーグを見よう」の見開きカラーページの写真として敷島サカラグ場でのゲーム風景が使われています。記事どおりピッチなどに加えて両ゴール裏が傾斜がなく試合を見づらい点もありますが、観客席からピッチが近いのは確かに大きな魅力。

ここでの忘れられないゲームがある。ザスパ草津が発足した02年シーズンに行われた、県リーグから関東リーグ2部への入れ替え戦だ。地元クラブとの激戦は1-1のまま、PK戦へ突入。守護神・小島が3本ものキックを止め、敗れればクラブ解散の可能性もあり得た重要なゲームで薄氷の勝利。サポーターがピッチ上になだれ込み、涙ながらに選手と抱き合った。まさに奇跡への第1歩だった。

夢はたった1年目に躓くのか、と思われた関東2部への入れ替え戦。記事どおり小島さんのPK戦の活躍なくして今のザスパ草津はないのではないか、てなくらいの大ピンチでした。ちなみに記事に出てくる「入れ替え戦の相手、地元クラブ」は図南SCで、当時のキャプテンは鳥居塚伸人。植木前総監督が「鳥居塚一人にやられた」と後に語ったように、ザスパ草津にとって最初に立ちはだかった強敵が鳥居塚伸人でした。翌年の関東2部から鳥居塚さんはザスパ草津に加入し現在に到っています。
少年漫画で「最初の強敵だったけど、その後は頼もしい味方に」というストーリー展開がありますが、その意味で鳥居塚キャプテンは、ザスパロビンマスクかピッコロ、フェニックス一輝か不死騎士団長ヒュンケルなんですな。もしくは小島さんが若林源三なら鳥居塚さんは大空翼ですか。*1その鳥居塚キャプテンも出場停止が明けて、出場が濃厚。疲労回復と2週間ぶりの実戦で爆発して欲しいですね。

手元に残る当時のスタメン表には、小島をはじめ、籾谷、小田島、高須、寺田、宮川の初期メンバーの名が記されている。その後、多くの選手が淘汰されていく中で彼らはサバイバルレースを生き抜き、J2開幕の山形戦では、負傷を抱えていた小島以外の5人がすべて先発出場を果たした。彼らにとって、このピッチは県リーグからJリーグへの「架け橋」であった。

昨季のJFLでも、このピッチで色々ありましたねえ。デンソー戦での堺陽二のJFL初ゴール&決勝点、当時の群馬FCホリコシとの「JFL群馬ダービー」でこれまた堺陽二が決めてくれた奇跡の同点弾。国士舘大相手でFW吉本淳の3度目のハットトリックや、JFLラストホームゲームで引き分けに終わってしまった佐川急便東京SC戦などなど。そして明日の湘南ベルマーレ戦を最後に、ザスパ草津がこのスタジアムとピッチで通常の試合を行うことはないわけですね。そう考えるとなにか卒業めいた感慨があります。

J昇格という目標は達成されたものの、彼らにはここがゴールではない。開幕から4カ月。初期メンバーで現在、ポジションを死守しているのは小島、籾谷、寺田の3人。選手であり続ける以上、サバイバルレースに終わりはない。今節・湘南戦では控えスタートが予想される小田島、高須は、与えられた時間で結果を残す必要がある。先発予定の籾谷は、湘南のFW陣を止める役割を課せられ、寺田は攻守に運動量が求められる。小島は古巣からの勝利を目指しゴールを守る。

J加盟前、県リーグの頃から頑張っている選手にはこれからも活躍してもらいたいのが人情。負傷で長期離脱の堺と宮川はとにかく治療に専念してもらって、小田島と高須にはまだまだ頑張ってもらわないと。ザスパ草津が河川敷で試合をしていた頃からの10番・高須洋平が、今季の浦和レッズとのPSM「さいしんカップ」でも10番をつけてアルパイやネネ、山田や坪井などJ1の有名選手たちとボールを奪い合っている姿は、ちょっと感動モノでした。最近ではサガン鳥栖戦での誤審問題で「自分で転びました」と、泉の女神様に金の斧と銀の斧まで貰えそうな正直者ぶりで、知名度を上げましたっけ。あの態度と発言がザスパ草津を救って、誤審を鮮明にしたとも云えますね。小田島も今はスタメンから外れているけれど、また出番は必ず来る。齋藤竜が加わったとはいえ相変わらずDF陣の員数は少ないのですしね。籾谷、小川もカード累積が心配ですし。調子を整えておいて欲しいですよ。

湘南は過去2試合で6得点。新戦力・梅田の加入により、攻撃陣が活性化。得点力不足に泣いたこれまでが嘘のように、ゴールを重ねる。草津は、守備陣が、柿本、梅田の2トップを押さえ込まなければならない。また、職人・加藤にFKを蹴らせないためにも不用意なファールは避けたい。草津のチーム力は上向きとはいえ、今の湘南と競り合うだけの攻撃力は整っていない。草津は、前節の湘南対鳥栖(4-3で湘南の勝利)のようなゴールラッシュではなく、1点勝負の展開に持ち込みたいところだ。

前回のアウェイ戦では、風上に立った草津のキック&ラッシュで試合の主導権を握り、先制ゴールも挙げて初の引き分けに持ち込みましたっけ。あの日の湘南はなにか中盤の組み立てがうまくいかず、攻撃もしっくりきていないようでした。しかし前節のサガン鳥栖戦では4−3と打ち合いを制しているだけに、攻撃力は元に戻っているようです。戻らんでもいいのに。また前回の対戦では、FW柿本を小田島がマンマークでよく対応し、高須も前線で走り回り攻守に健闘しました。3人抜きのドリブルも見せてくれましたし。

当日は敷島公園県営サッカー・ラグビー場ラストマッチを記念して、大抽選会などのイベントが企画され、多くの観客が押しかけることが予想される。草津はサポーターの後押しを受けて、湘南に挑む。この愛すべきスタジアムの最終戦としてふさわしいゲーム、サポーターの記憶にいつまでも残るようなゲームを期待している。

そのイベントについては、ザスパ草津公式とJ's GOALにて告知されています。
http://www.jsgoal.jp/club/2005-06/00020643.html

●J2第18節 週末はJ2へ行こう! 日本の梅雨をJリーグが吹き飛ばす!週末はJ2が熱い!!GO J2!
敷島公園サッカーラグビー場ラストマッチ! 大抽選会を開催!
特賞:ユナイテッド航空ビジネスクラスで行く「ハワイ往復ペア宿泊券」
1等:草津温泉ペア宿泊券
2等:グレースイン前橋ペア宿泊券
など、抽選券は先着1500名へ

豪華景品目白押しですが、本当の特賞は「ザスパ草津ホーム2勝目。サカラグ場よ、今までありがとう」だと思っていますので、草津イレブンはサポ全員に特賞が当たるように頑張って欲しいです。だから個人的景品は3等か4等くらいが当たれば。(オイ)

*1:鳥居塚さんは憧れの選手として大空翼を挙げている。ちなみに小島さんは西ドイツの英雄的GK、ゼップ・マイヤー。さもありなん。