群馬県のスタジアム問題、その5。群馬県がJ加盟に向けてプロジェクト立ち上げ。

ランボーフィールド。

本日、地元紙「上毛新聞」の一面トップを飾ったのは、群馬県の「Jリーグ発・新ぐんま活性化プロジェクト」に関して。昼間に書いたものに実際の紙面記事を引用して、さらに詳しく。画像はNFLグリーンベイ・パッカーズのホームスタジアム「ランボー・フィールド」。こんな駐車場に囲まれたスタジアムならクルマでの移動が日常生活である、多くの県民は大賛成だが(イキナリは無理だろ)。

●急げ「J昇格」準備−競技場問題や集客確保、7月めどに本格検討  
サッカーJリーグクラブを核に地域振興、経済活性化策を探る「Jリーグ初 新ぐんま活性化プロジェクトが近く設置されることが二十日明らかになった。今季、JFLに初参戦している「ザスパ草津」と「群馬FCホリコシ」が活躍、「J2」昇格が現実味を帯びてきたことを踏まえ、県が立ち上げる。(中略)J昇格の最大課題とされる競技場問題や集客確保などを議論、七月末までにJ入りに必要な具体策をまとめる。

ついに県行政に動きが。しかも「J入りに必要な具体策」ですよ、お客さん。これは現在JFL2位のザスパ草津はもちろん、目下10位ながら昇格1年目から善戦している群馬FCホリコシ両チームの健闘があってこそ。さらにJFLでの観客動員数で新記録を作れたことなど、各試合での観客動員の数字も「県民世論」が形になったもの、と評価されたようだ。まだ「始まることが決まった」だけなのだけれど、良かった良かった。

同プロジェクトは、県庁内各局、県教委から十三人、関係市町村から二人、今後公募する一般県民三人の合計十八人で発足させる。県産業政策課に事務局を置く。月末に第一回の会合を開き、七月末までの日程で集中的に議論を進める。

一般県民の公募に関しては、県HPの「Jリーグ発・産業振興を考える」掲示板の告知から。以下に抜粋。
http://www.sugoizo.net/pref/thread.php?th=1085029672&ret=t

●Jリーグ発新ぐんま活性化プロジェクト/投稿者:管理人
「Jリーグ発新ぐんま活性化プロジェクト」設置〜一般県民メンバー募集〜
群馬県では、ぐんま新時代の新たな取り組みのモデルケースとして、地域振興、地域経済の活性化等様々な効果が見込まれるJリーグクラブの振興策を検討するプロジェクトを実施します。
プロジェクトでは、インフラ整備に関すること、にぎわい空間の創出に関すること、集客確保に関することなど、Jリーグクラブの振興に必要なことについて具体的な検討を行い、県の施策に反映したいと考えています。
プロジェクトの検討の中で、県民の皆さんの声を十分反映していくため、メンバーの一部を県民の皆さんから募集します。
積極的に建設的なご意見、ご提案をいただける方、また私たちと一緒に問題解決についてお考えいただける方は、下記により応募して下さい。
募集人員:3名
条件:群馬県内に居住される方で、プロジェクト期間内に随時開催される検討会議に出席していただける方
任期:平成16年5月下旬〜7月末
選考方法:応募者多数の場合、書類選考によりメンバーを決定します。なお、選考結果については、県ホームページ上で発表します。
その他:報酬、交通費の支給はありません。

お役所だけではなく、(おそらく)県内サッカー事情に詳しい一般県民らからの意見も加えて具体策を出そうというところだろう。地域密着を掲げるJの理念に沿う形にもなるわけで大いに歓迎できる。

議論を短期的に集約させなければならない背景には「J2」への加入申請が九月末という事情がある。申請時までに、「ピッチは天然芝」「一万人以上収容可能」などの条件をクリアする競技場を用意しておかなければならない。

同問題では、県サッカー協会が昨年九月、県議会に対して「陸上競技場をJリーグの試合ができるように改修してほしい」との請願を提出。同競技場の改修を軸に検討が進みそうだ。

以前の「群馬県のスタジアム問題」で触れた最も現実的で費用最少・工期最短の「県営陸上競技場の改修案」が第一候補となりそうだ。ピッチがJ規格より狭いので、陸上トラックなど陸上競技のスペースとの調整と理解が絶対に必要。また記事には触れていないが、「J2加盟申請」に加えて「県補正予算審議」が8月から始まる予定もあり、これに間に合わせるためには7月中に具体策をまとめる必要がある。プロジェクト各位はかなり忙しくなりそうだが、がんばって下さい。

JFL今週末の第10節は群馬ダービーだし、サポとしては満員の観客でさらにアピールしたいところ。*1ちなみに、掲示板の管理人とは、県産業政策課の高橋陽一さん。まさか名前で選ばれたわけでは。産業政策課の職員の方はスタジアムにも足を運んでいるとか。趣味と実益を兼ねている?

*1:当日は第8回群馬県クラブユース(U-15)サッカー選手権大会の決勝リーグが同じ前橋で開始。こちらには観客数で勝ちたいが。