鹿島アントラーズは柳沢敦を必要としている。

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●鹿島が柳沢復帰決断、鈴木も復帰方向で
鹿島は11日、セリエAサンプドリアにレンタル移籍していたFW柳沢敦(27)をクラブに復帰させる方針を固めた。この日、来季セリエAに昇格するメッシーナから獲得に向けての打診があったが、鹿島の牛島洋社長(61)が復帰させることを明言。

柳沢に待望のレターが届いたが、保有権を持つ鹿島の答えは「ノー」だった。メッシーナからの打診を受けたこの日、牛島社長と鈴木満強化部長が緊急会議を開き、その後同部長とセレーゾ監督が会談。同社長は「礼儀としてオファーがあるチームの話は聞くが、今のうちに選手を貸し出す余力はない」と言い切った。

鹿島は、今季獲得した新戦力FWファビオ・ジュニオールが結果を残せず、左ひざを手術し復帰できるのは9月以降となる。第1ステージ(S)は5勝3分け3敗の4位で、首位磐田とは勝ち点9差で逆転優勝は絶望的。柳沢は第2S優勝を目指すには欠かせない戦力だ。鈴木部長は「柳沢が戻らなかったら他の外国人FW獲得も考えないといけないけれど、うちのFWを他に出して新たにFWを探すのはおかしい。隆行も戻すつもりでいる」。

鹿島フロント側は鹿島でのプレーを希望。たしかに柳沢と鈴木が復帰してくれれば、鹿島のFW層・戦力の厚みは増す。また第2ステージ優勝のため必要だ、と評価されること自体はありがたいことだと思うが、さて柳沢本人は。鈴木も戻したいとのことだが、鈴木はベルギー・ゲンクへ意識が向いていると思う。

現在、柳沢は国内で休養中だが、20日以降に鈴木部長が説得する。今季、サンプドリアではMFとして15試合無得点に終わり、もう1年FWとして勝負したい気持ちが強いだけに、説得するのは容易ではない。今の段階では移籍を打診する内容のレターだけだが、近日中にメッシーナから正式なオファーが届く見込みだけに、本人が復帰を納得するかは微妙な状況だ。

鈴木部長は「いろんなチームが挙がっているけれど柳沢の代理人と話して可能性があるのはメッシーナだけ」とセリエA残留の可能性も完全には否定していない。しかし、クラブ側はイタリア残留を強く希望する柳沢を復帰に向けて粘り強く説得するつもりだ。

サンスポは「リボルノ入り確定」とか書いていたが。鹿島でも期待されているし、柳沢本人も今季のプレーと活動に悔いがあるだろう。ここでの進路決定は、今後のキャリアにかなり影響を与えそうなだけに、柳沢本人が悔いのない形で決めてもらいたい。チームフロントとは別に、柳沢個人の立場にたってキャリアマネージメントを考えてくれる代理人がいてくれればなあ。