アテネ五輪の名実況。

男子体操団体での金メダル獲得を決定づける場面での、NHK刈屋アナの「栄光への架け橋だ!」は文句なくスポーツ実況史(あるのか?)に残るものだと思いますが、このフレーズはNHK五輪テーマソングじゃねーか、の批判もちらほら。「アッコにおまかせ!」でも番組スタッフが発見しました、なんて得意げに披露していたが、あまり民放は追求しないほうが良いでしょう。あの場面と華麗な着地をあれだけ見事にズバッと語れる実況アナを、おたくの局は抱えていますか?

テーマソングのタイトルを、感動にまで昇華させたことは実況のプロとしての評価を高めはすれど落としはしない。「和製ベッカム」やら「絶対負けられない戦い」の連呼やらが、あの実況ほどの感動を視聴者に与えているか。たとえ実況者の上部から使うことを強いられているフレーズだとしても、そこはその時の実況アナのウデ次第、プロの実力次第だと思い知らされた出来事でありました。

余談ながら、また別の意味でスポーツ実況史にその名を残すであろう角澤アナは、彼独自ともいうべき「決められた15〜20のフレーズを連呼する。たまに場面を伝える。雑な下調べ。」という実況と呼んでいいものか、少なくとも国語辞典的には不正解となりそうなスタイルでサッカーでもマラソンでも水泳でも伝えている。*1

最近気が付いたのが、このヒトはこのスタイルで何年目かは知らないが、一向に上達が見られない。いつも一緒。なんでも一緒。どんなジャンルであれ初心者であっても回数をこなせば、なにかしら上達が見られると思うが、上達を止めている手法を継続するプロってのは、なかなかお目にかかれないのではないだろうか。角澤実況はず〜〜っとこのまま変わらないしウマくもならないだろう、っていう結論は、我ながらゲンナリテレビ朝日にまともな判断力があるなら、一日も早くなんとかして欲しい。

*1:視聴者に伝わっているかどうかは、とりあえず置く。