沖縄かりゆしFC、ラストゲームで日本一に。

SH772004-10-21

「勇者たちの魂の輝きだ」――『ジオンの残光』ユーリー艦長。
http://www.nikkan-kyusyu.com/view/kl_1098358510.htm

●かりゆしが有終の美/全国社会人サッカー
全国社会人サッカー選手権決勝が20日、岡山県陸上競技場(岡山市)で行なわれ、加藤久監督(48)とトップ及びユースの全選手が今季限りで退団する沖縄かりゆし(沖縄)が、ホンダルミノッソ狭山(埼玉)に0−0で引き分け、初優勝を飾った。Vゴール方式の延長戦は台風のため中止され、両チーム優勝となった。

初優勝ではなく、二年前にも同じくホンダルミノッソ狭山FCと2チーム優勝なんですよね。記事はマチガイ。またルミノッソはこの大会を3連覇し、沖縄かりゆしは2年ぶり2度目の日本一に。沖縄かりゆしの選手たちは、スポンサー撤退の報を聞いた後には、将来を不安に思わぬ日は一日たりともなかったろう。そんな状況下で本当の素晴らしい結果を残した、誇り高きイレブンだ。「日本一」おめでとうございます。

この日が現チームで最後の公式戦。両チーム優勝ながら、沖縄かりゆしはボール支持率で相手を上回った。加藤監督は「ともすれば、投げやりになる環境の中でよくやった。スキのないサッカーでいい締めくくりだ」と選手をたたえた。親会社の株式会社かりゆし(本社・那覇市)がスポンサーからの撤退とJリーグ入り断念を表明してから約5カ月。フロント陣の姿はこの日もなかった。「沖縄からJを」という夢を断たれた選手たちは今後、JFLなどへ移籍先を探すことになる。

「フロント陣の姿はこの日もなかった」という一文に書き手の思うところが反映されていそう。加えて琉球新報の記事は。
http://www.ryukyushimpo.co.jp/news01/today/041021c.html

スポンサー撤退の逆風と大型台風。荒れ狂う2つの強風の中、沖縄かりゆしFCはアマチュアサッカー界の頂点に立った。

勝戦の舞台は岡山・桃太郎スタジアム。降り続ける雨の中、試合開始も30分早まった。加藤久監督は、「どんな状況の中でも戦わなければならない」と声をかけ、選手たちは試合だけに集中し、いつも通り、ポジションのバランスを意識したサッカーを心掛けた。

前半は風下で不利な展開。しかし、GK浅山郷史の好守などで無失点で折り返す。後半は完全にかりゆしペースで何度もゴールを狙うが、無情にもポストやバーに当たり、得点ならず。風で有利不利が出るという理由でVゴール方式の延長戦は見送られ、0―0の引き分けのまま両者優勝となった。

加藤監督は「5試合とも素晴らしい内容で、サッカーの質が高かった。最後までよく戦った」と選手たちをねぎらった。

大会直前の13日には、JFL首位の大塚製薬との練習試合に2―1で勝つなど、確実に力をつけてきていた。かりゆしFCイレブンと夢の続きが見られないのは悲しいが、自信を手にした選手たちの新天地での活躍が期待される。

こんな強いチームが、この日を最後に地上から消えうせてしまったことは残念でならない。このクラブのフロントに今更かける言葉もないが、素晴らしいチームを作り上げた加藤監督と選手たち全員が、これからもサッカー選手、サッカーと関わって生きていけることを願って止まない。