レンタル移籍とプロ意識という話。

先週末のグルージャ盛岡東北1部昇格のニュースがニッカンの東北版に。これと関連して思うこと。
http://www.nikkansports.com/ns/tohoku/p-th-tp0-041101-0002.html

グルージャ盛岡6発昇格/社会人サッカー
Jリーグ入りを目指して今年誕生したグルージャ盛岡(岩手)が「1発昇格」を果たした。J2水戸からレンタルのFW金子剛(21)が3点、FW桜井鐘吾(20)が2点を挙げる活躍。プロとしての責任を果たし“ラストマッチ”を飾った。
「この勝利のために1年やってきた」と桜井は胸をなで下ろした。故郷の京都から母も応援にかけつけていた。前半17分にはGKを巧みにかわしてチームの3点目を挙げた。「盛岡だからできた」と話す充実したトレーニングに裏打ちされたプレーが随所にみられた。
累積警告で出場停止だったMF池田光忠(20)を含む3人は、2部優勝のために水戸から派遣された“助っ人”だった。契約は今季だけ。最短3年でのJ入りを目指すチームを、なんとしても昇格させなければならなかった。「確かに最初は戸惑った。Jでプレーしたかったから。でも目標のあるチームで、自分にも責任感がついた」と桜井。金子も「チームとともに自分も成長できた」と、盛岡での貴重な体験を振り返った。

ザスパ草津の選手のインタビュー記事などで、同様のコメントを聞いたことがある。

・・・所属クラブでは出場もままならならず、Jを離れたレンタル移籍先で受けたクラブとサポの歓待と期待、そして背負った責任と緊張。プロ選手になっていたのに、初めて気持ちで判った「ヒトのためにサポーターのために、サッカーをプレーすること」。自然と普段の練習の真剣さ、集中力が変わってきた・・・etc

グルージャ盛岡を東北1部に昇格させる切り札として、東北の地に降り立った「ホーリーホック三銃士」。そして見事に責務を果たした。チーム主力としてのプレー機会の増加、負った責任をクリアできた達成感、この1年で得られたものは大きいだろう。
グルージャとサポは彼らの力を東北1部での戦いでも必要としているだろうが、今後の身の振り方は3人それぞれが決めること。収穫を活かしてJの舞台に挑むのも、自分とグルージャのためにチームに残る方法を考えるのも。その決断に到るまでの過程もまた、プロとして成長できるのではないかな。幸せに終わるレンタル移籍の話は良いものだなあ。