「長崎から目指せJ」有明SC、気運を盛り上げる貴重な準優勝。

「ふたたびJFLを目指す舞台に戻るんだ」という必勝の気合がFC琉球ならば、「長崎の目指せJの気運を盛り上げよう、衰えさせるな」という使命感が有明SCFC琉球の底力を見せられた決勝戦でしたが、長崎からJリーグを目指す活動のために、九州リーグ昇格は大きな成果。有明SCもまた勝利者と云えるでしょう。まずはニッカン九州1月16日付から1日目突破勝利の記事。
http://www.nikkan-kyusyu.com/view/kl_1105885378.htm

有明SCが長崎からJへの道つくる
長崎から夢のJへのスタートまで、マジック1! 有明SC(長崎)が初戦を突破して4強入りし、今季の九州サッカーリーグ(Kyuリーグ)昇格切符(2枠)に王手をかけた。あと1歩までこぎつけた。国見高OBがメンバーの約9割を占める有明SCが、Kyuリーグ切符をかけた大事な大会の初戦で完封勝ちだ。
試合後の植木総司監督も「九州大会の重圧はあるがKyuリーグに上がるのが目標。もう1つ勝ちたい」と無条件昇格となる「あと1勝」に意欲をみせた。
昨年末、チームに加入したMF原田武男(33=元福岡)も「自分も国見で育った。何年かかるか分からないけど、J2に上がれるよう頑張っていければ」。長崎からJチーム誕生の気運の中、チームの立ち上げに協力姿勢を示している国見・小嶺忠敏総監督にも「小嶺先生にも協力できればいい」と声をはずませた。応援席にも「小嶺魂」「長崎県にJリーグチームを」と記された横断幕が掲げられる中、前半24分に宮崎真吾主将(27)がゴール前のこぼれ球を押し込み先制。後半10分には先日の高校サッカー選手権で小嶺総監督とともにコーチとしてベンチ入りしていたFW内田利広(32)が、絶妙のスルーパスでFW林治幸(23)の2点目をアシストした。

内田利広選手はJ引退後、現在は国見高校のコーチをされているのですね。勉強になります。FC琉球と違い、戦力補強がされたとはいえ、昨年末の合流ゆえ、チーム熟成の時間もままならない中で勝利を得られたのは「国見魂、小嶺魂」と「長崎にJを」の使命感に支えられたプレーゆえでしょうか。つづいて17日のニッカン九州より。
http://www.nikkan-kyusyu.com/view/kl_1105967578.htm

有明SCのJへの道がスタート
サッカー王国・長崎の「Jプロジェクト」が、ついに幕を開けた。国見高OBを主体とする有明SCが、準決勝の完封勝ちで、目標であるKyuリーグ昇格を決めた。あられが舞う最悪のコンディションにも負けなかった。試合後、植木総司監督も白い息を弾ませた。「とりあえず目標を達成できて、うれしいのとホッとしたのと半々です」。昇格が決まれば県とサッカー協会の全面協力の下、今年度からJ参戦の必須条件でもある運営会社の法人化などJ参戦へ向けた取り組みを本格スタートさせる予定だった。優勝は逃したものの、最低の責任を果たした植木監督も重圧から解放された様子だった。

「長崎から目指せJ」を本格的にスタートさせる条件が「九州リーグ昇格した時」だったのですね。気運が盛り上がりを見せる1年目からの条件達成は大きいですね。鉄は熱いうちに打て、とも云いますし。

チームリーダーが勢いをつけた。準決勝の前半41分、MF宮崎真吾主将(27)が、左クロスを頭で合わせ先制。後半12分にはDF町田雄輝(18)が追加点を奪い、同18分には、またも宮崎がトドメのゴールだ。「いい時間帯に得点できた。小嶺先生にいい報告ができるのでうれしい」。宮崎は感慨深い様子で話した。KyuリーグJFL、J2へと続く「Jロード」。早くてもJ2参戦は07年度。道のりは長いものの「地元にJチーム誕生」を掲げる有明SCが、大きな第1歩を記した。

ザスパ草津もそうでしたが、上位カテゴリーに進むたびに新戦力補強が必須になり、いつか有明SCを母体とするチームがJのピッチに立つ時には、この日のメンバーで欠けている選手もいることでしょう。しかし九州リーグ昇格を果たしたイレブンが活躍したからこそ開けた未来。彼らも将来の長崎Jクラブが誇る、栄光の歴史の一員なのは間違いありません。各選手はこれからも頑張って下さい。

長崎サッカー協会会長兼国見小嶺忠敏総監督の話「遅くても来年、と思っていたが順調に昇格できた。県民の活性化が将来の目標。その第1ページが開けたかな。今後は新スタッフ、選手補強でトップを狙えるチームづくりをしていきたい。今は運営会社ができて法人化されるまでとことん協力するだけ。(J参戦の時期は)運営会社ができた時点で目標設定する。(選手補強は)スタートしたばかりだから、まだこれから。キチッとした人物を調べて加えたい。」

小嶺総監督も、まだまだお忙しそう。九州リーグ開幕は4月なので、まだ若干の時間はあるけれど、早急にFC琉球などに伍するチーム構築は難しいかな。今季は九州リーグ残留が最大目標、上位進出もあわよくば、と云うところでしょうか。
長崎の強みを、小嶺監督つながりで国見高校という優れた人材育成組織と連携している見ることが出来れば、毎年のように若く有望な選手が加わりそうですな、有明SCには。ともあれ、今後も有明SCの動きに注目ですよ。