さいしんカップは浦和レッズに3−1で敗れるも収穫多し。

SH772005-02-28

関連エントリーはこちら。http://d.hatena.ne.jp/SH77/20050124#1106531204に。
J's GOALより結果を。http://www.jsgoal.jp/club/2005-02/00016551.html

プレシーズンマッチ「さいしんカップ」2月27日(日)13:04/熊谷陸/13,942人
浦和 3−1(0−0)草津
●得点
49分:酒井良(草津)64分:三都主アレサンドロ(浦和)77分:永井雄一郎(浦和)81分:岡野雅行(浦和)

ダメだ、アウェイゴール2倍ルールでも届かない!!( ̄□ ̄;)

というわけで、残念ながら「さいしんカップ」でザスパ草津は準優勝にて幕を降ろしました(モノは云いよう)。エメルソンや田中達也鈴木啓太などを欠くとはいえ、それでもJ屈指の強豪チーム・浦和レッズと対戦できたことで、Jリーグのトップレベルを体感し、収穫や課題も見つかる有意義な試合となりました。さいしんカップに呼んでもらえて良かった良かった。まずはスタメンから。なぜかFW堺陽二がDFで紹介された。今季はSBも挑戦するのか、それともマチガイか。メンバー表を読むときのBGMは「草津節アップテンポバージョン」を脳内再生で。オオオーオオオーオーオオオーオオオオオー草津〜 オーオオオーオーオーオーーオオオーオオオーオー草津〜♪
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ザスパ草津スターティングメンバー(05年2月27日:PSMさいしんカップvs浦和レッズ)
GK:29岩丸史也
DF:18寺田武史・3小田島隆幸・2籾谷真弘・4依田光正
MF:6鳥居塚伸人・5氏家英行・10高須洋平
FW:11御給匠・13宮川大輔・24酒井良
サブ(登録18名・交替は6名まで)
GK:1北一真 DF:7佐田聡太郎・17小川雅己
MF:8小久保純・15山崎渡 FW:16堺陽二・27吉本淳
フォーメーション(4−2−3−1)
●キックオフ          ●後半メンバーチェンジ後
−−−−御給−−−−:吉本      −−−−吉本−−−−     
−宮川−高須−酒井−:山崎・堺 −山崎−高須−佐田−:堺
−−鳥居塚−氏家−−:小久保  −−鳥居塚−小久保−
寺田−−−−−−依田:佐田   寺田−−−−−−依田
−−小田島−籾谷−−:小川   −−小田島−籾谷−−:小川
−−−−岩丸−−−−:北    −−−−岩丸−−−−:北

GK小島伸幸、DFチカことセレゾ・モラエス、MF山口貴之、FW佐藤正美、SP湯もみ娘が外れた(オイ)。小島さんは調整中だけど、チカ・山口・佐藤も上毛新聞によると負傷だそうで。宮崎合宿の練習試合でも終盤には名前がなかったし。湯もみ娘(の衣装+道具)は公認ファンクラブが管理しているので、このアウェイPSMには持ってこず&募集せずだったと思われ。メインスタンドアウェイで観戦してたけど、浦和サポさんから「湯もみ娘がいないなー」との声があちこちで上がっていたので、とても注目されていたと知る。ザスパはチアリーディングチームいらないから、湯もみ娘をH&Aにこだわらず募集はしたほうがいいのかもしらん。
フォーメーションは宮崎合宿で構築された4−2−3−1。各ポジションにJFL時代のスタメンがサブに入っている。そしてまだ今回メンバー入りしていない4名にMF大谷圭志がいるのだから、ザスパもJリーガー補強3名だけで上手く層が厚くなったものだと感慨。この布陣だと「6人でしっかり守って、4人で攻める」「山口貴之不在時の前線でのボールの落ち着きどころ」「小島不在時の守護神岩丸のパフォーマンス」「寺田・依田・鳥居塚の攻め上がりのフォローは」が注目点に。審判団が主審高山・第4審判恩氏とアナウンス。・・・敵は11人ではなく13人いる!!
さてキックオフ。立ち上がりから押される展開に。無論レッズが強いからに決まっているが、こちら側要因としては、全体的に動きにカタさがあること、JFLではミスにならない安易なパスミスでピンチを招くこと、前線の4名はチェイシングこそしているがボールの落ち着かせどころがなく、両SBもレッズのサイド攻撃をケアするのが精一杯で、サイド攻撃が組み立てられないこと、などが挙げられるだろう。そしてレッズの両サイドからの攻撃を受けて、あたふたしている感じで前半は時間が過ぎていった。
幸いレッズFW永井雄一郎が1トップ&中央でプレーすることを意識しているのか、どちらかのサイドで決定的な崩しに参加する回数が少なかったことに加えて、やはりインフルエンザが影響しているのか右サイドでMF山田暢久が徐々に動けなくなってきたため前半30分くらいで攻撃が一段落した。この間に一度、永井の決定的な飛び出し&ヘディングでゴールが割られたがこれはオフサイドの判定で命びろい。GK岩丸もナイスセーブを連発して前半をなんとか無失点で折り返せた。前半ザスパの攻撃でシュートはおそらく2〜3本しか撃てなかったと思われ。ザスパの手塚監督のコメントからは。
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http://www.jsgoal.jp/club/2005-02/00016544.html

手塚聡監督(草津
草津はJ2に初めて昇格して、J1の強豪の浦和と出来るということで『非常にいい機会を与えてもらっている』ということを選手達には話してゲームに臨みました。特に前半25分くらいまで、名前に負けたというか非常にオタオタしていた局面があり、前半で3点くらい取られてもおかしくない状況だった。
●ハーフタイム指示
守備についてはピンチの大半は自分たちのミスから起きている。しっかりと修正するように。攻撃はボールのもらう場所をはっきりとしろ。判断を速くして動き出そう。

レッズのブッフバルト監督は。
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ギド・ブッフバルト監督(浦和)
前半、序盤はいい感じで攻撃をすることができ、試合に入ることができたがシュートを決めることができなかった。そのため、30分過ぎあたりから攻め続けていたせいか、集中力が切れてきて、そのまま前半0−0で終わった。
●ハーフタイム指示
前半30分はチャンスも多く、3、4点取るチャンスがあったが、残り15分はうまくいかなくなってしまった。後半は前半の最初と同じようなサッカーをして得点を取ろう。

後半開始からレッズの猛攻を予想していたが、なんとザスパが後半4分に先制点。レッズ右サイドに進入したFW宮川がDF坪井慶介のチェックを受けながらも粘ってクロスを上げることが出来、FW酒井良がヘディングで決めた。手塚監督がハーフタイムで気持ちを入れなおしたのが奏功したのか、前半を0−0で凌ぎ、残り15分くらいからはなんとかゲームを作れていたから、選手も全体的に落ち着いてきたのかもしれない。こういう経験が出来る試合を開幕直前にやれたことだけでも、とてもありがたいこと。手塚監督とFW酒井のコメントは。

手塚聡監督(草津
前半で3点くらい取られてもおかしくない状況だった。ただ前半0−0で終えることができたので、『後半、もう一度やりなおそう』ということで、後半に先制点を取ることができた。
●酒井良選手(草津
「初ゴールだったのでうれしい。僕がヘディングで決めるのは珍しい(笑)。(J1のチームと対戦してみて?)やっぱり力の差はある。(自分たちの出来には)いいところもあったが、悪いところもあった。僕もJ2で3年やって、(J2は)そんなに簡単なものではないと分かっているが、やれると思う」

小島さんが「守りのヒゲ」なら、酒井良は「攻めのヒゲ」。今季も両ヒゲには攻守に活躍を期待。さてザスパが後半開始早々に先制点を上げられたことで、レッズの攻撃も活性化してくる。手塚監督もこうなることを期待していたようで。

手塚聡監督(草津
後半に先制点を取ることができた。ゲームとしてはこの流れのままで行くわけはないなと思いながら、得点後、(相手の)攻撃に対して、自分達の守備がどこまで通用するのか、あるいはそういった中で追加点を奪うことができるかどうか見ていた。得点を取った後、メンタル的に引いてしまうのではと危惧しながら見ていたが、それほど引かなかった。

自分もこの先制点でザスパはカウンター1本槍となるのかと思いきや、ザスパイレブンはレッズの攻撃に対して果敢に挑み追加点を狙う選択をとる。リーグ戦では毎回そうはいかないが、PSMで強い相手とやるのだから、どこまでなにが出来るのかを試しておきたいところ。亀のように引きこもるのは、もったいなさすぎる相手と機会だからね。しかし後半19分にレッズの猛攻でゴールエリア前でファールを犯してしまい、これを三都主に見事な直接FKでサイドネットを揺らされ同点に。ザスパも萎縮せず追加点を狙う姿勢は変わらず、前線のボールの落ち着きどころとなるべく鳥居塚キャプテンがやや上がり目、氏家が守備専で忙しくなってきた。お返しとばかりにゴール正面でFKの機会を得るが、寺田のキックはクロスバー直撃。
後半25分に御給に替えて吉本淳、酒井に替えて佐田聡太郎が入り、佐田くんが右ウイング的なプレーを今季挑むことも判った。27分には氏家から小久保純、36分には宮川から山崎渡に替わっても各自がなかなかのプレーを見せてくれたことも収穫だった。メンバー交替後も数回ゴールチャンスを作れるものの、結局追加点は奪えずじまいだったが、日本代表を多く擁するレッズ相手によくぞここまで、という攻撃を見せてくれた。
守備面では、長谷部誠と永井のコンビプレーで2失点目、FW岡野雅行のドリブルと豪快なシュートで3失点目を喫してしまった。守りに入らずカウンター気味に失点することは仕方ないかが、前半から見えていた「JFL時代と変わらずスピードスターに弱い」「寺田と鳥居塚の攻め上がり時のスペースをどうケアするか」が今後の課題と修正点だろう。鳥居塚キャプテンと寺田でのマークの受け渡し、ゾーン分担は決まっているようだけどこの二人での安易なパスミスが多かったのも気に掛かる。まだ新戦術での意識の刷り合わせに微妙なズレがあるのかな? この課題とスペースをベテラン岡野はベンチでキッチリ見ていたようで。
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岡野雅行選手(浦和)
「けっこう右サイドがあいていたので、いつか出てくるかなと思っていたら、ハセ(長谷部選手)が出してくれたのでおいしかった(笑)」

投入からスタジアムを雰囲気を変え、ザスパの空いているスペースに進入するなど、さすが岡野。と云うか生で「野人」岡野のプレーが見られたのは単純にウレシかった。
試合終了後の手塚監督コメントは。

手塚聡監督(草津
「得点後、(相手の)攻撃に対して、自分達の守備がどこまで通用するのか、あるいはそういった中で追加点を奪うことができるかどうか見ていた。得点を取った後、メンタル的に引いてしまうのではと危惧しながら見ていたが、それほど引かなかった。その後2点を取られたが、欲を言えば2−3で負けたかった。」
Q:今日の試合は自信になったか?
「自信というよりも、宮崎でのキャンプで修正しなくてはいけない箇所がまだ修正されていなかったので、その点を改善できればJ1を狙っている山形相手にホームで白星を挙げる可能性はあると思う。(修正点は)守備の意識を高くしてボールを奪うところまではある程度できるが、その後に致命的なミスをしまうことがある。
今日の試合でも我々のミスを相手がシュートを決めるか決めないかということだけだったと思う。今日もミスから3点、コーナーキックから2点くらいやられていたと思う。そこを修正しないと(守備が)崩れていってしまうと思う。今日は前半を0点で抑えていたので集中できたと思う。そういった意味でゲームが壊れずにできたことは良かったと思う。」

全般的には、繰り返しになるがJ屈指のチームと対戦できたことで、攻守の収穫と課題が明確になり、Jリーグで戦う感触を得られた。さいしんカップを手に入れることは出来なかったが、その替わりに得たものも多い。試合を壊さず、最終的なスコア以上の接戦を演じてくれたことで、ザスパサポ的にはかなり満足。帰路に着くザスパサポも心なしか笑顔だったし。ただ熊谷駅までのバスが歩行者と変わらぬスピードで走るので、表情はだんだん暗くなっていったけど。信号待ち大杉。( ̄□ ̄;)
・・・レッズとJ1で対戦する日は、いつか来るのだろうか? 「このチームがJリーグに入れる日が本当にくるのかなあ?」なんて、河川敷で試合を見ていて、あまりの現実感の無さを感じたこともあったけど、その河川敷で背番号10をつけてプレーしていた高須洋平が、さいしんカップでも浦和レッズ相手に背番号10をつけて戦っていたのだから、今は現実感が無くとも、そんな日も来るのだろう、必ず。それが1年でも早くくるように、ザスパ草津のサポーターとして今後もあれこれやらねばならないわけですな。
などと、バスの中で考えていましたよ。でも信号待ち大杉。( ̄□ ̄;)