JFL開幕前記者会見にてFCホリコシ、愛媛FC、栃木SCがJリーグ加盟希望を表明。

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上毛新聞3月18日付より。

ホリコシ「目指すはJ」27日開幕
JFLは18日、東京都文京区の日本サッカー協会で記者会見を開き、27日の開幕戦を控えた全16チームの監督が今季にかける抱負や意気込みを語った。
本年度からFCホリコシの指揮官に就任した三輪和幸監督は「目指すはJ。目の前の1戦1戦を勝ち、優勝したい」と力を込めた。「署名活動やファンクラブでサポーターも増えている」と、地域に根差したクラブをPR。J昇格の環境づくりも積極的に取り組む方針を示した。
Jへの参入希望を表明したのは、愛媛FC栃木SCの計3チーム。

公式に「Jリーグ入り」を表明している4クラブの中で、3クラブが今季の加盟希望に手を挙げました。今季JFLに昇格した三菱自動車水島FCは、時期尚早と見たのかもしれませんね。栃木SC公式で、公式表明した周辺の動きを篠崎豊氏がコラムで紹介されています。
http://www.tochigisc.com/
http://www.tochigisc.com/web/sc_fan/2005/44.html
http://www.tochigisc.com/web/sc_fan/index.html

●第44回 ついにJ昇格宣言(2005年3月9日)
「夕べは眠れなかったですよ。きょうも朝からいろいろ考えましてね…」。後援会員たちが去った宇都宮のホテルニューイタヤ3階「天平の間」。栃木SCの山野井暉代表は、いつもの柔和な笑顔に戻って言った。
3月13日の後援会総会。山野井代表は「議題(3)その他」の中で、ついにJ昇格を“宣言”した。「いよいよ6年目のシーズン。上位リーグであるJ2への参入を目指して、具体的に検討するため、プロジェクトチームを発足することにしました」。マイクを通した張りのある声に、熱が一層こもった。

市民クラブとして過酷なJFLを5年間戦い抜き、6年目の今季から「Jリーグ参入」にシフトしていくことが発表されました。

後援会の貴志浩三会長はこれを受けて「我々も感激しています。いよいよ矢が放たれました」と声を震わせた。来賓の福田富一知事は、J昇格については慎重に言葉を選びながら「ザスパ草津の次は栃木SCだと願っています」と発言し、栃木県サッカー協会・森山眞弓会長ともども「今シーズンは優勝を目指して下さい」と激励した。佐藤栄一・宇都宮市長は「(J2に昇格すれば)全面的にバックアップさせていただきたい」と、ホームタウンとしての支援を示唆した。総会後の選手激励会でも、山野井代表のJ宣言に「びっくりした」「感動した」「いよいよですね」といった興奮気味の声が聞かれた。

先の選挙で初当選を果たした福田新知事や宇都宮市長にも好感触。栃木サッカー協会長は元法相の森山真弓さんなんですね。

山野井代表は教育者であり、とても慎重な人だ。石橋を叩いて渡るような人が、決意をこめて表明したのだ。その背景には、多くの関係者の尽力に裏打ちされた確信、期待、希望、夢があったのだろう。「まだ五里霧中ですけど」と言いながらも、とにかくも栃木SCは重かった錨を上げた。

続く第45回では、今季に臨む選手について。

●第45回 Jを目指すということ(2005年3月16日)
忘れてならないのは、今シーズンのリーグ戦。まだJ2昇格がかかった戦いではないが、チームにとっては大きな節目の年だ。順調にいけば、来年か再来年には、J2をかけて、これまでとまったく違った装いのチームになるだろう。1953年に誕生した栃木教員サッカークラブの半世紀の歴史は、日本史における明治維新のような大転換点を迎えることになる。つまり今シーズンは、これまで脈々と培ってきた「栃木SC」の集大成とすべき年なのだ。

今以上の戦力補強が必要と思われる「原則2位以内」の成績条件。今季がチーム発足から続いてきた栃木SCの最後の年、という視点にシビアな展望と現在の選手への熱意と愛情が伝わります。

チームの目標は「3位以内」。優勝と言わないところが、引っ込み思案の栃木県民性を表しているけれど、それでもいい。Hondaや愛媛が突っ走らなければ、優勝争いに食い込む余地はある。Jを目指す道のりは、鉄道の2本のレールのように、フロントとフィールドが並行して進むことによって、初めて視界が開けてくる。その意味でも、今シーズンのリーグ戦一試合一試合を選手たちはもちろん、私たち地元ファンも大切にしていきたいものだ。
只木主将は「ホームで10勝します」と力強い。ホームで弱いことに甘んじていてはいけない。「変わろうという意識がなければダメ。自分自身は(30歳になるので)今年が最後という気持ちでやりますよ」。もう一人の中心選手、堀田も今年30歳。「今シーズンも全30試合出場を目指します。ベスト11も狙ってますよ。そのくらいの活躍をしたい。ボランチとして、DFから意識してボールをもらい、どんどん前を向いてプレーしますよ」。今季は、この2人と、GK原、DF横山、トップの若林で縦の中央ラインを形成し、ピッチの躍動感を増す。

確固たる展望も示され、今までの以上に栃木SCイレブンのモチベーションも上がってきそうです。もともと「JFL随一」と謳われる熱すぎる応援も、さらに過熱しそうですよ。J2に加盟すれば、関東地方全県と、群馬×栃木で「両毛ダービー」も。在来線で悠々通えるダービーは楽しみ。