V・ファーレン長崎も開幕2連勝、次節のFC琉球戦が試金石となるか。

ニッカン九州版4月11日付より。
http://www.nikkan-kyusyu.com/cgi-bin/kyu/2005/kyu_sch.pl?mode=ALL

●九州リーグ第1節 2005年4月9日(14:00/宮崎県運動公園ラグビー場)
沖縄かりゆし 0−2 V・ファーレン長崎
得点 V長崎:森本2
●九州リーグ第2節 2005年4月10日(12:00/宮崎県運動公園ラグビー場)
V・ファーレン長崎 2−1 ニューウェーブ北九州
得点 V長崎:松浦2 北九州:植木

戦力が大きく変化してしまった沖縄かりゆしはともかく、ニューウェーブ北九州戦の勝利は大きいですね。開幕戦については同紙4月10日付より。
http://www.nikkan-kyusyu.com/view/kl_1113138550.htm

●V・ファーレンが白星発進
V・ファーレン長崎(長崎)が、J目指して完封発進だ。開幕戦で沖縄かりゆし(沖縄)と対戦。FW森本晃一郎(28)が全2ゴールを決め、勝利を導いた。県を挙げてのJプロジェクトが、リーグ白星スタートを切った。
ひとつの重圧から解放された。開幕戦完封勝利。V・ファーレン長崎の岩本文昭監督(36)は、興奮冷めやらぬ様子で第一声を発した。「正直、開幕戦で勝ってホッとしている。これからが夢に向かっての第1歩。将来、長崎からJチーム誕生へ向けていいスタートが切れた。道のりは長いが応援してくれるサポーターと一緒にチャレンジしたい」。高校時代の恩師、国見高の小嶺忠敏総監督が長崎プロサッカークラブ推進委員会の委員長を務めるなど県を挙げてのJプロジェクト。何よりも白星が欲しかった。
異色のFWが勝利に貢献した。高校時代以来、10年ぶりのFWという森本が爆発した。後半1分。MF宮崎真吾(27)のシュートを相手GKがはじくと、森本が素早く反応し先制ゴールを決めた。「最高。5年ぶりに得点できてうれしい」。森本は、後半14分にも追加点を挙げ、チーム全得点をたたき出した。高校卒業後、Kyuリーグの3チームをわたり歩き、23歳で1度は引退した。国見OBの森本は、岩本監督から熱心な誘いを受け、家族を説得し、5年ぶりの「現役復帰」を決意した。
目標は2年後のJ参戦。試合後、歴史的1勝を飾ったメンバーは、宮崎の太陽の下で記念撮影した。

翌日の第2節については長崎新聞4月11日付より。
http://www.nagasaki-np.co.jp/sports/soccer/2005/kiji/41.html
http://www.nagasaki-np.co.jp/sports/soccer/2005/kiji/42.html

●V・ファーレン開幕2連勝
前半、風下に立ったV・ファーレンは、中盤までは押され気味だった。28分に相手MFが2度目の警告で退場となり、数的優位に。ここから、サイドからの攻撃の形ができ始めた。43分、ペナルティーエリア外、ゴール正面でボールを持ったFW松浦が、GKの頭上をふわりと越すシュートで先制。後半1分にPKを与え同点に追いつかれたが、23分、左サイドでMF田尻、MF原田とつなぎ、最後は中央の松浦が決めて勝ち越した。
●ベテランの味 MF原田
「ほとんど原田さんの得点じゃないですか」。この日2点をもぎ取ったFW松浦だが、MF原田には脱帽だった。
11人対10人の有利な状況で、後半1分に失点。1―1の同点に追いつかれた。その後はいい形で攻撃するものの、決めきれない展開が続く。中盤の底でバランスを取り、パス出しに徹しながら、原田は勝負どころを待っていた。
その時は来た。後半23分。「持て。中に行け」。左サイドでボールを持つMF田尻の背後から指示を出し、原田は一気に前線に駆け上がった。田尻はすぐさま反応。前にいたDF2人を抜き中央に切り込むと見せかけて、左前方の原田にパスを出した。相手守備陣を完全に崩した2人のコンビネーション。
「パスをもらった時はシュートを打とうと思ったが、中に松浦が見えた。確実にいこうと思った」。原田は冷静に、正確に狙って折り返す。中央で受けた松浦はただ、けり込むだけ―。
勝負どころを見極める確かな目。そこで結果を出す正確な技術。経験豊富なベテランが、ここぞという場面できっちりと仕事をこなし、貴重な勝ち越し点をもぎ取った。

コーチ兼任とはいえ、チーム唯一のプロ契約の原田武男選手。今季開幕前にはザスパ草津に練習参加、契約交渉まで進みながらも最後は物別れになってしまった、との報道がありましたが、今は故郷のために重大な責務を果たされていますね。がんばれ、原田武男
次節は、優勝候補のFC琉球と沖縄での戦い。県リーグ決勝大会では完敗した相手ですが、戦力も向上しているV・ファーレン。その内容と結果が今季を占う一戦となりそうです。