ヴォルカ鹿児島、開幕はロスタイムで破れ、第2節はPK負け。惜敗つづきの2連敗。

ニッカン九州版4月11日付より。
http://www.nikkan-kyusyu.com/cgi-bin/kyu/2005/kyu_sch.pl?mode=ALL

●九州リーグ第1節 2005年4月9日(14:00/宮崎県運動公園サッカー場
ヴォルカ鹿児島 2−3 FC琉球
得点 鹿児島:寺園・藤田 琉球:黒田・佐藤・関
●九州リーグ第2節 2005年4月10日(12:00/宮崎県運動公園サッカー場
三菱重工長崎 1−1(PK5−4)ヴォルカ鹿児島
得点 三菱長崎:長岡 鹿児島:西

惜しい×2で、連敗の勝ち点1。PK戦はその時次第ですしね。それでも優勝候補のFC琉球から2得点、アルエットから故郷の戻ったFW藤田もゴールを決めるなど好材料は多いですね。大幅な戦力ダウンもないようですし、昨季3位の実力はそのままの模様。詳しくは南日本新聞4月10、12日付より。
http://373news.com/sports/volca/cgi-bin/crux.cgi

●ヴォルカ、FC琉球に逆転負け 悔しい後半の失点
チーム体制が変わり、ユニホームも変わった“新生ヴォルカ”の開幕戦はほろ苦いものになった。前半終了間際に寺園のゴールで先制、後半14分に追いつかれたが、8分後には藤田のゴールで突き放し、終始主導権を握っていた。DFラインを上げ、中盤も永田、盛田らが厳しくプレスをかけてFC琉球にボールを持つ余裕を与えなかった。
しかし、後半30分すぎから運動量が落ち、43分とロスタイムに立て続けに得点を許し逆転負け。チームディレクターのGK恒松は「体力的に不安な点が出た。セットプレーは警戒していたのだが」と悔やむ。だが、一方で「ボールを常に動かすスタイルはできた」と手応えも感じた様子。DF児玉は「勝ちたかったが負けは負け。立ち止まっていられない」と切り替えていた。
●ヴォルカ連敗
ヴォルカ鹿児島三菱重工長崎PK戦で敗れた。ヴォルカは前半から押され気味の展開。DFが体を張ったプレーでしのいだが、後半6分に失点を許した。32分にFW西が同点ゴールを決め、その後も攻め続けたものの勝ち越せず、PK戦で涙をのんだ。

今季は運営体制も含めて出直しの1年目でもあります。今季から代表に就任された源隆広氏のインタビューが南日本新聞3月29日付に掲載されました。注目部分を抜粋して。
http://373news.com/sports/volca/special/050329.htm

ヴォルカ鹿児島新代表 源隆広氏に聞く
みなもと・たかひろ氏:1964年1月、鹿児島市生まれ。錦江湾高、鹿児島経済大(現鹿国大)卒。1996年から県サッカー協会理事。包装資材卸のニッポー産業(鹿児島市)社長。日韓ワールドカップで主審を務めた上川徹氏は鴨池中サッカー部の同級生。
−代表就任までの経緯は。
「昨年末から山崎亨県サッカー協会理事長が代表代行となり、鹿児島実高の松澤隆司総監督や県協会の若手らと改革案づくりを進めていた。その中で県協会や九州協会の理事長が1チームの代表なのはおかしいという意見があり、ヴォルカに2年間携わってきた私に代表就任の話が来た。荷が重いが、チームに残って頑張る選手に引っ張られた」
−昨年まで資金集めや組織づくりがうまくいかなかった。
「県協会のチームなのかスポネットなのか、独立した球団なのか、そこが分かりにくかった。実質的に県協会に依存したチームだったと思う。ヴォルカを分かりやすい組織、自立した組織に変えようというのが、改革の狙い。自分も県協会副理事長を3月末でやめ、ヴォルカに専念する。ただ歴史があり県民の注目も高いクラブなので、私の一存ですべてを決めるわけにいかない。将来のことは、県サッカー界の顔である松澤先生を中心に諮問機関のヴォルカ鹿児島評議会(仮称)で考えてもらう」
−昨季の混乱への選手の反応は。
「6、7人しか残らないのではと心配したが、16人が自ら続行の意思を示し、自発的に練習を始めた。周囲の雑音を、結果で見返そうと一丸になっている。復帰組や新加入を含め22人。今季の九州リーグはどのチームにも力の差はなく、この戦力で十分戦える。心配より期待のほうが大きい」
−代表としての抱負を。
「自分は裏方。神戸のJリーグ昇格やW杯の試合運営に携わった中島和彦GMと一緒に、いいクラブづくりができる土台を築きたい。前田前監督が提案した九州リーグのホームアンドアウエー方式が今季から認められ、鹿児島でも5試合ある。魅力ある選手ばかりなので、ぜひ見に来てほしい」

昨季から改革に着手されている中島GMもヴォルカでの仕事を継続されるそうですし、新代表と評議会で今後の体制強化が図られる、良い方向にスタートしていると云えるのではないでしょうか。今季は監督は置かず、チームは教導的なベテラン3選手が指導に当たる形になっていますが、登録上は「監督」になるチームディレクターのGK恒松伴典選手のインタビューも4月6日に。
http://373news.com/sports/volca/special/050402.htm

●チームディレクター 恒松伴典選手に聞く
ヴォルカ鹿児島は昨季終了後、チーム体制に大きな変化があった。前田浩二前監督の退団後は専任の監督を廃止。今季はチームディレクターの恒松伴典選手、ゲームキャプテンの西眞一選手、トレーニングキャプテンの児玉和明選手が中心となって戦っていくことになった。開幕を1週間前に控えた2日、練習に汗を流す恒松チームディレクターにチームの状況などを聞いた。
−今季就任した“チームディレクター”とは。登録上では「監督」となる。
「今季は選手中心ということで、リーダーを3人決めていこうということが決まった。その中で、軸としては僕がポジション的にも適任(GK)だろう、というだけ(笑)。皆から推薦を受けました。仕事は試合でのチームの戦術担当、選手起用。登録上は監督でも、自分の中では“チームの一員”“基本は選手”という思いがまずある。全体の歯車がかみ合うように手助けをしているだけで、特に重荷という感じはない。苦労は多いんですけどね」
−チームとして今季、目指していくものは。
「まず1つは自己責任。1月から体調管理やスキルアップなど、個々が責任を持つ形でやってきた。試合でもそれは同じ。昨年までの反省点として、『やらされた』という印象がある。元プロの選手に『おんぶにだっこ』みたいなところがあって、特に負けたときの“逃げ道”をそこにもっていっていた。そういう『逃げの姿勢』を払拭しようと思っている。負けはチーム全体の責任でもあるけど、まずは選手1人1人が責任を負うものだ」
「もう1つは、チームを大人の集団にしたい。若手が多く加入した昨年は好不調の波が激しく、夏場に連敗してなかなか立ち直れなかった。カーッとなって集中力を切らしてしまうことが多かったように思う。試合の中では、つまらないことで余計な警告をもらわないようにしないと。相手の行為や審判の判定にこだわるのではなく、本当の勝負そのものにもっとこだわっていく」

今季は試行錯誤も多く、選手1人1人にかかる責任も増えて大変なシーズンだと思いますが、選手の責任感、意識の高まりは必ず来季以降の財産となるはずですから、頑張って欲しいです。新ユニはカッコイイですし(日本一ブラックがイメージどおりに似合うチームかも)、元々地力は有るチームですからね。次節は他チームより1日早く、4月23日に、ホーム鴨池でサン宮崎戦。地元で初勝利の期待が高まりますね。