ザスパ草津チャレンジャーズチーム、サテライトリーグで初勝利。

SH772005-05-22

ザスパ草津公式より。http://www.thespa.co.jp/top.html

●Jサテライトリーグ 試合終了
浦和レッズ1−3 ザスパ草津(チャレンジャーズチーム)
得点 前半2分:13豊原慎二 後半39分:11樋口知行(13豊原慎二)後半43分:8後藤涼(20御給匠
交代:後半31分:2野口哲平→15依田光正 後半33分:10佐藤大典→20御給匠

ザスパ草津チャレンジャーズチームが記念すべきリーグ戦初勝利です。やっぱり応援しにいけば良かったなあ。この日はJFLの上位争いの一角、YKK AP FCFCホリコシと対戦するので、2日連続で敷島に行ってしまったのですよ。負け組確定>自分。
試合については、地元紙上毛新聞ですら結果しか掲載していませんが、市川伸一さんのスポーツナビでの連載コラム第2回で「チャレンジャーズチームの挑戦」が20日付けで掲載され、チームについて大変詳しく解説されていますので、ご存知でなかった方は、ぜひお読みくださいませ。
●参考リンク ザスパ草津、知られざる10年史「チャレンジャーズチームの挑戦」
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/jtoto/column/200505/at00004759.html
注目部分をピックアップしますと。

鹿島アントラーズ・サテライトとの試合は、スコアこそ1−1の引き分けであったが、内容的には“衝撃的デビュー”であったと言ってよい。それまでは「アマチュアレベルのチームが、サテライトに参加することは無謀だ」「ジェフユナイテッド市原・アマチュア(現・千葉)のように、下のカテゴリーからやるべき」という声が、草津のチャレンジャーズチームには少なからず存在していた。だが初戦の結果は、いい意味で予想を大きく裏切るものであった。

確かに出来たばかりのJ2クラブ、しかも一般公募で多くの選手を集めたチームが、サテライトとはいえJリーガーがプレーするリーグに参加できるレベルにあるのか、という疑問はありましたよね。正直、自分には初戦の引き分けと第2戦の勝利を喜ぶと同時に、ほっとした部分もありました。イレブンの健闘はもちろん、チャレンジャーズチームの方向性がJサテライトリーグにおいて存在意義を証明できたと思うからです。
ザスパ草津チャレンジャーズの位置づけは、ザスパ草津サテライトであり、トップに2−0で勝ってるけど同時にジェフ千葉アマや徳島カバロスのような側面も持ち合わせる。そして、それは立派に成立し得るのだと立証できたことは、日本サッカー界にも影響を与える変化だと思えます。ジェフ千葉アマや徳島カバロスが、高いレベルのサッカーを目指す選手の受け皿となり、彼らに可能性を与えているように、ザスパ草津チャレンジャーズチームはJサテライトリーグの舞台で同じように受け皿となり、可能性を与えられるわけですからね。

対戦相手であるアントラーズ・サテライトの指揮を執っていたのは、何と奥野僚右。かつてのザスパの監督を務めた、あの奥野である。つまり今日の試合は、チームにISMを吹き込んだ男と、そのISMを継承した若者たちの戦いでもあったのだ。皮肉な巡り合わせか? それとも運命なのか? ザスパにISMを植え付けた男の目に、今日の若きチャレンジャーたちの姿はどのように映ったのだろうか……。

ぜひインタビューをしていただきたいのですが。奥野さんが草津町で描いた理想、町のヒトたちに喜んでもらえる密着したサッカーチームにも近い存在だと思うのですが。

草津の地で日々頑張っている、チャレンジャーズチームの選手たち。彼らからは、サッカーの上達だけでなく、日常生活にも進化が感じられる。彼らに接して感心するのは、とにかく礼儀正しく、しっかりとした対応が取れることだ。日本有数の観光地で働く彼らは、基本的に接客業が主となるため、そうした佇まいが自然と身に付いているのである。練習を見に来てくれたお客さんにも、ハキハキした口調で必ずあいさつする。
こちらが帰るときも「ありがとうございます」「またよろしくお願いします」という気持ちのいい一言が、選手だけでなく監督やコーチからも出てくる。ここまでしっかりした対応ができる新人選手が、果たして他のJクラブでなされているだろうか。いや、草津という特殊な地域性だからこそ可能なのであり、草津だからこそ彼らは、サッカー人として、そして「一社会人」としても成長できる貴重な経験を積んでいるのである。

今のザスパ草津トップチームでも、草津町での労働でそういう社会性が身についた選手もいるそうなので、サッカー選手以外の生活でも役立ち、またサッカー選手としての自覚やファンサービス精神にも活かされると良いのですが。

ここで、チャレンジャーズチームの「期限」についても言及しておくべきだろう。
マチュア契約である彼らのチャレンジは、実は「1年間」というタイムリミットが厳然と存在する。すなわち、今年の12月までにトップ昇格がなければ、その選手はそのまま契約終了。そして来年1月から、チームは新たな「チャレンジャー」を迎えるのである。
 そんな過酷な条件の中、夢に向かい日々挑戦しているチャレンジャーズチームの選手たち。夏が過ぎ、秋が過ぎ、本白根グラウンドが再び深雪に閉ざされるころ、果たして彼ら一期生たちは、どのような結末を迎えるのであろうか。

1年という期限は、すでにあと7ヶ月。彼らのサテライトリーグでの健闘は、期限が切られているがゆえの輝きかもしれません。一人でも多くの選手がザスパ草津トップチームに昇格することを願わずにはいられません。コラムではチャレンジャーズチーム監督の佐野達さんの紹介と熱く愛情が伝わるインタビューも読めますので、ぜひぜひ。