九州3Jクラブと大学、九州リーグチームでの定期交流戦が浮上。

上記エントリーとも少し関連があるニュースです。ニッカン九州版5月27日付より。
http://www.nikkan-kyusyu.com/view/so_1117197599.htm

●J3チームとアマ交流戦構想浮上
九州のJクラブを中心にKYUリーグ、大学チームを交えた交流戦「水曜リーグ」構想が浮上した。J公式戦とは別にサテライトチームの実戦を増やすのが目的で、アマ側も控えチームの強化を行う。現在もJ2福岡、鳥栖が福岡大など、水、木曜日に練習試合をしており、それを発展させる形になりそう。
J大分強化部も「定期的に行うことで、選手の意識を高めていける」と他チームと協力して調整を進めている。

多くのメリットが考えられる構想です。まず全体的には練習試合の相手を探す苦労や手間、調整などがお互いに減ります。そしてJクラブでは試合数が少ないサテライト以外に実戦形式の定期的な練習試合をチーム強化スケジュールに組み込めますし、出番とチャンスの少ない若手選手に経験とアピールの場を与えることになりますね。

日本大学選抜監督も務める福岡大乾監督は「正式決定と聞いていない」とした上で「学生、プロと立場は異なるが、Jのサテライトとは年齢も近く、刺激し合う環境になる」と前向きな姿勢を示した。

大学チームにとっては、レベルの高い相手との試合はそれだけでプラスですし、選手個々にとっても卒業後の進路を考える(プロレベルで通用するかが測れる)材料にもなります。またJクラブスカウトにとっても自チームと対戦する大学生選手ということで、情報も得やすく測りやすく実戦入団テストの側面ももたせられますしね。
九州リーグのチームにとっても大学と同じく高いレベルの相手との試合はプラスです。そしてなにより「目指せJ」のチームにプラスになるのは「Jリーグのプレースピード」を定期的に体感できるということだと思います。ザスパ草津の選手インタビューで複数の選手が「JFL地域リーグのスピードに慣れてしまい、プレーと判断スピードが遅くなった」とコメントし、危機感を表わしていました。サッカーダイジェストのインタビューでFC琉球の藤吉選手も同じ主旨の危機感を述べています。ザスパ草津の今季の苦戦の要因ともなっている「Jでのプレースピードへの対応」を考えると、九州で盛んな「目指せJ」チーム、例えばロッソ熊本などには貴重な機会となるかもしれません。元Jリーガーの多いこのチームの選手も、草津や藤吉選手と同様のことを体感していると思われます。池谷監督がロッソ熊本を短期間で仕上げるのに、九州各地でキャンプを張っていたJ各クラブのところへ武者修行遠征を繰り返したのも、Jのスピードでチームを仕上げたい部分もあったのではないか、と考えられます。
デメリットとしては比較的近いチームなら良いのですが、福岡、佐賀、大分が隣県とはいえ交通費遠征費の問題でしょうか。プロはともかく大学と地域リーグチームにはキツイかもしれません。なんとか負担が少なく減る形が模索されると良いのですが。