FC琉球が元大分トリニータMF永井秀樹選手の獲得を発表。

まずはニッカン九州版6月13日付より。
http://www.nikkan-kyusyu.com/view/kl_1118661295.htm

永井秀樹FC琉球入り
元大分のMF永井秀樹(34)が九州リーグ2位のFC琉球に加入することが12日、分かった。昨年末の戦力外通告から半年のブランクを経て、復活。一時は現役引退を覚悟したが、沖縄からJリーグ入りを目指す同クラブの情熱にほだされた。デビューは今週末、熊本・大津町での2連戦。抜群の攻撃センスを持つ元日本代表候補が首位奪回、Jへの道を開き、リーグへの注目度も高めそうだ。
半年間の沈黙を破って永井が復活する。J1より3つ下のカテゴリー、九州リーグに所属するFC琉球とプロ契約を結んだ。J1リーグ戦191試合、32得点と実績は申し分ない。抜群の戦術眼とパスセンスを持つ司令塔が、ロッソ熊本と激しく首位を争うチームに頼もしく加わる。
永井秀樹(ながい・ひでき)
1971年(昭46)1月26日、大分県生まれ。国見高−国士大(中退)−V川崎−福岡−V川崎−清水−V川崎−横浜F−横浜−大分。
高い技術と戦術眼を誇る攻撃的MFとして活躍し、国見高では87年選手権優勝、88年選手権8強入り。国士大では91年関東リーグ優勝。U−23日本代表として92年バルセロナ五輪予選に出場。99年には日本代表候補に選出された。FC琉球とは今季末までの契約。1755センチ、68キロ。A型。

九州リーグの前期天王山「ロッソ熊本vsFC琉球」を前に、実績・実力共に申し分ない元JリーガーがFC琉球に加入ですよ。国見高校国士舘大、そしてJリーグ黎明期のヴェルディ川崎での活躍は記憶に残っていますよね。その後は数チームは渡り歩き、昨季は故郷の大分トリニータに加入。そして今季は所属チームなしでJ開幕を迎えます。それからのことは記事に詳しく。

昨年も1年間の浪人生活を経てテスト生から大分入り。だが、念願の故郷でのプレーはリーグ戦出場2試合、61分間に終わり、シーズン後、戦力外になった。V川崎(現東京V)や福岡(当時JFL)、清水、横浜F、横浜と在籍したチームを次々と優勝に導いただけに「完全燃焼できなかった。地元のために何もできなかった」と、無念の思いを周囲に漏らしていた。
移籍先が決まらぬままJリーグは開幕。東京都内に戻った永井はゴルフ場の起伏を利用したランニングやジムワークで体調を維持した。半年間、契約のチャンスを待つ一方で、現役引退も考えていた。今春、FC琉球与那城ジョージ監督やバルセロナ五輪予選をともに戦った、V川崎時代の同僚FW藤吉信次FC琉球)、同クラブを応援する元日本代表ラモス瑠偉から熱心に誘われた。契約前、雑草の茂る練習場を訪れ、ほかにも多くのJ経験者が「沖縄からJリーグを」という夢を目指して戦う姿を目に焼きつけ、自分の戦う場所として選んだ。

所属先ナシの状態からとはいえ、日本代表のユニフォームまで着たことのある選手がJ1から3カテゴリー下の九州リーグに移籍したのは並大抵の決意ではないと思います。一時期は現役引退も考えたそうですが、自分を知る旧知の指導者や先輩、同僚からの期待に応えること、そしてチームをJリーグに上げることを自身のモチベーションと出来たのでしょうね。

再びゼロからの出発。大分ではトップ下を置かない戦術的な環境もあって不遇をかこったが、オランダ五輪代表も率いたベルガー前監督は「攻撃センスはチームで一番」と評価は高かった。多彩なパスワークとゲームの要所をつかんだ動きは、Kyuリーグでは間違いなく突出した存在。デビュー戦は18日の新日鉄大分戦の予定。19日には同じくJ参入を狙うロッソ熊本との直接対決があり、注目度は上がりそうだ。

FC琉球としては強力な助っ人、ロッソ熊本としては雄敵が現れたことになりますね。元々注目の一戦ですが、さらに関心が強まることになりましたね。13日の入団記者会見の模様は、沖縄インターネット放送局、FC琉球情報ページより。動画も見られますです。
http://www.onb.jp/fcryukyu/index.html

●MF永井秀樹選手の入団記者会見
6月13日(月)の午後2時よりFC琉球コミュニティプラザで、元バルセロナ五輪日本代表のMF永井秀樹選手入団記者会見が行われた。
永井選手は、「ジョージさんに誘われた。FC琉球の昨年の戦いをビデオで見たが、私がプロになる前の純粋にサッカーをやっていたころの気持ちを思い出した。」とコメント。母校である国見高校のOBが多いV・ファーレン長崎と戦うことについての質問に対して、「ジョージさんとまたサッカーができることが大きい」と、やはり監督与那城ジョージの影響の大きさを語った。
与那城監督は、「(永井選手には)流れをコントロールできる存在になって欲しい。今まで以上に正確なパス回しと、スピーディーな展開にできる。ポジションは中盤。」とコメント、ゲームメイクできる選手と信頼感をあらわにした。

さすが堂々としたベテランであり、相変わらずのルックス。FC琉球の赤のユニフォームが映えますね。さすがに運動量などはピーク同様とはいかないかもしれませんが、パス精度などプレーの正確さは簡単には落ちないでしょうし、大舞台も数多く踏んだ多くの経験から得た財産は抜群です。FC琉球にとってかけがえのない戦力であり、精神的支柱としても期待されているのではないでしょうか。そして、おそらく自らのプロキャリアの最後の仕事としてFC琉球での戦いに臨むであろう、永井秀樹を応援したいです。ガンバレ、永井秀樹