【新幹線駅前】高崎競馬場跡地利用、要望と思惑あれこれ。【徒歩10分】

SH772005-06-29

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地元紙上毛新聞6月27日付の1面トップ記事です。内容は最近の流れのまとめとなっています。

●NEWS レクチャー 高崎競馬場跡地利用
昨年秋から続いた県と高崎競馬関係者の金銭支援交渉は、最後まで残っていた調教師団体が合意し、一つの区切りがついた。競馬場と伊勢崎市のトレーニングセンターの計四十ヘクタール近い広大な跡地利用が今後の焦点となる。
とりわけ高崎駅東口の競馬場は権利が複雑に入り組んだ民有地という事情を抱えながらも、サッカー場、病院、商業施設、親水公園の整備など、さまざまな要望や思惑が交錯する。まちづくりとリンクする「次の一歩」に、熱い視線が注がれている。

大規模なアピール、署名運動などは、ご存知「サッカースタジアム」案があります。加えて各方面からあれこれ要望や意見が出ているようですが、群馬県高崎市行政は。

県と高崎市は、立地条件や都市機能を生かした開発を目指しており、両者で五月に「旧高崎競馬場跡地利用検討連絡会議」を設置した。二〇〇七年度までは日本中央競馬会地方競馬の場外馬券販売が続けられ、連絡会議はこの間に方針を出す予定。

というわけで、早急になにかが動きだすわけでもなさそうで。

市に対してはサッカーファンから「サッカー場建設を」、一般市民から「医療施設を」といった声があるほか、商業施設や不動産などの関連会社から既に照会が寄せられているという。
高崎商工会議所は「経済活性化や文化向上に資する施設を」と関心を示しながらも、「まずは県と市で方向性を打ち出してほしい」との姿勢だ。市民の中には具体的な動きもある。競馬場地元の岩押第二町内会は再開発へ向け「地元町内対応委員会」を設立。「民間への売却はせず公的機関で整備してほしい」と、親水公園を軸に災害時の避難場所確保を含めた整備案を作成、近く市に提出する。

すでに商業施設用地として照会もあるのですか。しかし市民から寄せられている「医療施設案」もかなり魅力的です。高崎駅周辺には大規模医療施設は無いも同然ですからね。競馬場跡地が本格的な大病院にでもなれば、高崎市住民に限らず周辺地域の県民も大いに利用できる施設となりそうです。
地元町内会も一括開発を望んでいるようで。用地バラ売りのあげくに駅前の利便性で歓楽街と住宅街がごちゃまぜになり、治安悪化も困るというところでしょうか。充分にうなづけますね。記事は他県などの競馬場跡地利用に触れています。

●公共施設に転用
廃止された地方競馬の跡地利用は、他県でも知恵を絞っている。国体開催に備えた「総合運動場」(大分県中津競馬場)など、公共施設に転用する例が多い中、山形県上山競馬場は「収益を生む形にしたい」と民間への売却、賃貸に前向き。場外馬券販売も続ける方針だ。
新潟県の三条競馬場は、昨年七月の水害で出たごみの集積場所に一時使われた。選挙戦の争点になることも多く、今年四月の足利市長選は足利競馬について「両毛地域の医療福祉拠点、高等教育の整備」を掲げた現職が再選を果たした。

結局、ケース・バイ・ケース。それでも足利市の選挙結果を見ると「医療福祉施設・高等教育施設」というのは、市民に強いアピールになるようですね。多くの住民が大なり小なり利用できますし、医療福祉・教育施設は特に反対することもない、無難な選択というところでしょうか。

高崎競馬の場合、転用のネックは複雑に入り組んだ民有地。用地のほとんどを自治体や国が所有する他の地方競馬場と違って、高崎で四十人、また、伊勢崎のトレーニングセンターについても八十人の地権者がいる。
高崎市は「虫食い状態でなく一括利用が望ましい」(市企画調整課)としている。新幹線駅前の一等地という事情から、地主側の思惑もさまざまに揺れ動きそうだ。

2年間は場外馬券場として利用されるわけですが、その後を睨んで、民間地権者の方のところにあれこれアプローチしている業種のヒトもいるような気もしますが、「ムシ食い対策」は大丈夫なんでしょうか。>県と高崎市の中のヒト。