第85回天皇杯群馬県予選、FCホリコシが2年連続5回目の県代表に。

SH772005-08-28

朝日新聞群馬県版8月29日付より。
http://mytown.asahi.com/gunma/news02.asp?c=22&kiji=103

●連覇 サッカー天皇杯
天皇杯の出場をかけた県サッカー協会長杯決勝トーナメント決勝戦が28日、前橋市の県立敷島公園サッカーラグビー場であり、FCホリコシJFL)が、群馬教員サッカークラブ(県リーグ1部)を11−0で破り、2年連続5回目の天皇杯出場を決めた。天皇杯初戦は9月17日、高知県高知大学高知県代表)と対戦する。
群馬県サッカー協会長杯決勝(天皇杯群馬県予選決勝)
FCホリコシ 11−0 群馬教員サッカークラブ
得点:アマラオ、斉藤4、平間、蔵川、片桐2、阿部、森

モンテディオ山形戦の翌日、ふたたび敷島に赴いて観戦しましたよ。試合は上記のとおりFCホリコシが個々のプレーレベルとチーム力の差を見せつける結果となりました。群馬教員SCも前半はGKとDF陣が良く支えて攻撃陣も20分にはゴールに迫る良い攻撃を2度組み立てるなど、3失点ながらもなかなかの健闘を見せました。教え子たちもたくさん応援に来ていましたしね。しかし後半になると、さすがに体力の差が表われ完全なホリコシペースに。前半はいつも以上にハイペースでプレーをしなくてはならなかったのでしょうし、得点差も拡がって一気に疲労が出たような印象を受けました。ちなみにFCホリコシのメンバーは以下のとおり。

FCホリコシ スターティングメンバー(天皇杯群馬県予選決勝)
GK:31鏑木豪
DF:4梁英二・13山田智也・17照井篤・14羽山拓巳
MF:33片桐淳・9蔵川洋平・2高木成太・29斉藤紀由
FW:7アマラオ・15平間智和
●サブメンバー
GK:1宮本英俊 DF:深田慶太
MF:川股要佑 FW:10森陽一・19阿部拓也
●フォーメーション(4−4−2・中盤■)
−−アマ−−平間−−:森・阿部
−斉藤−−−−片桐−:川股
−−高木−−蔵川−−:
羽山−−−−−−−梁:深田
−−山田−−照井−−:
−−−−鏑木−−−−:宮本

FWアマラオが負傷から公式戦に復帰。アマラオと平間、斉藤と片桐が縦横にポジションを変えて攻撃を組み立てました。中盤は蔵川キャプテンと高木成太が支配し、相手ロングボールは高さのある照井がことごとく弾き返した印象を受けましたね。キックオフから圧倒的に攻め立て、16分に右コーナーまで進んだリャンからクロス、ファーサイドの斉藤がヘディングで折り返し、ゴール前のアマラオが落ち着いてヘディングで先制しました。その後の22分には片桐のクロスに斉藤がアウトサイドキックで流し込んで2−0、31分には片桐とのワンツーで平間がGKと1対1に持ち込み、これも抜いてシュート3−0。試合はアマラオの先制ゴールで決まったようなものでしたが、前半の悪い流れがホリコシに生まれると必ず蔵川洋平がドリブル突破などで流れを引き戻し、チームの意識を攻撃に向かせていましたね。ある意味、先制&決勝ゴールより価値あるゴールを決めたのも蔵川でした。
後半開始で3点ビハインド、なんとか1点とって反撃の流れをつかみたい群馬教員SC相手に、後半開始から果敢なドリブル突破を仕掛け、DFラインとGKまでかわして蔵川がゴールを決め、反撃の意気を早々に潰してしまいました。本当にゲームの流れを読み、把握している好選手です。後半は中盤の底の守備を高木に任せてかなり攻撃に絡み、一方的な展開を演出しました。ホリコシは後半、前半以上の猛攻を続けました。ツートップを前線に残して防戦一方の相手にサイドチェンジでマークをずらさせ、ゴール前のフリーの選手がゴールラッシュ。ロスタイムに片桐がカウンターでドリブル突破、シュートを決めて試合終了、そのときには11−0のスコアになっていました。
昨季の決勝戦では群馬大学相手にやや不完全燃焼の3−0の勝利で優勝したホリコシでしたが、今季は大量得点で選手の個々の実力アップもみせつけた形になりました。
ザスパ草津も今季監督も戦い方も変わりましたが、FCホリコシも監督も戦い方も変わりました。変らざるを得なかった、とも云えると思います。昨季までは池田監督の元、攻守の切り替えの早いサッカーを行っており、これはJFL昇格1年目で互角の戦いを挑んできたJFL各チーム相手、天皇杯のJ1勢相手にズバリと決まりました。しかし今季はアマラオをはじめとする個々のタレント力の向上で、JFLでは引いてカウンターを狙う対戦チームが増えた気がします。そうなると昨季までとは違いポゼッションを高めたサイドチェンジなどを駆使する戦い方も必要になりますよね。今季はスターティングメンバーの大幅な交代なども合わせてチーム戦術の浸透に苦労している部分もあったと思いますが、この天皇杯勝戦を見ると、かなり小見監督の志向するサッカーが形になってきてチームが動いているように見えました。こういう戦い方だと上位カテゴリー相手はツライかもしれませんが、さらに錬度を上げて天皇杯3回戦まで進み、横浜FC相手に好ゲームを見せてほしいと思います。