日本サッカー協会、J2加盟基準を明確化。入会前段階の「準加盟クラブ」を募集へ。

準加盟第1号?

JリーグとJFL、全国の「目指せJ」クラブに新たな展開が。ニッカン3月9日付より。
http://www.nikkansports.com/ns/soccer/f-sc-tp0-060309-0032.html

●J2入会基準を承認、募集要項を発表
日本サッカー協会は9日の理事会で、Jリーグ将来構想委員会(平田竹男委員長)がまとめたJ2入会基準を承認、発表した。J2入会には、まず一定基準を満たしてJリーグ準加盟クラブとして同協会、Jリーグから認定されなければならない(随時受け付け、審査機会は年4回)が、その募集要領もあわせて発表された。
今回、入会基準を明確な内容に改訂したのは、クラブに望ましい準備を促し、J2入会後のスムーズな経営規模の拡大を手助けするため。10年までにJ2を18クラブ以上と想定したプランを披露するとともに、原則としてJFL2位以内という成績や集客、ホームスタジアムなどのJ2入会基準、さらに前段となるJリーグ準加盟クラブの資格要件も示した。同委員長によると、早ければ5月のJリーグ理事会で準加盟クラブが誕生する。

最初の準加盟クラブはどこでしょうか。今のイキオイと諸条件ではロッソ熊本が最右翼でしょう。JFL栃木SCSC鳥取FC琉球地域リーグではFC岐阜や松本ガンズ、バンディオンセ神戸V・ファーレン長崎も元気ですから、順番は前後するでしょうが続々と加盟しそうですね。
これで今後3〜5年間のJ2、JFL、目指せJの活動が示されましたね。まずJ2に関しては2010年までに現在から少なくとも5増の18チーム以上の編成を目指すことに。以前報道があった「JFLとの入れ替え」は見送られたようです。さすがにJ2から収益の上がらないJFLへの降格は厳しいですからね。
またJFLはこれまでどおり企業チーム、市民クラブ、大学サッカー部、含む「目指せJ」で構成されるアマチュア最高峰リーグと位置づけられ運営されるようです。Jリーグを目指すか、アマチュア最強を目指すかという目標に優劣は無く、ただその差異があるだけ。それぞれのサッカークラブが目標にまい進できるJFLの魅力が損なわれなかったことが素直にウレシイです。企業サッカー部は元J選手の受け入れ先の側面もあり、また地域のサッカー振興に貢献しているクラブも多いですからね。
そして、注目の「目指せJ」。記事どおり「入会基準」と「準加盟クラブ」だと紛らわしいので、このエントリーでは「加盟」に統一して話を進めます。
今回のJ2加盟基準の明確化は、まず全国に30〜50ある「目指せJ」クラブを、今後Jリーグはどのように受け入れるか、というテーマへの回答ですね。記事どおり「望ましい準備を促し、経営規模の拡大を目指す」という姿勢は、今までの「希望があれば受け付け審査します」というJリーグの(どちらかと云えば)受身の姿勢から、協会とJリーグで新たなプロクラブを育て支えていこう、という積極的な方針転換が窺えます。審査受付も今までの年1回から随時、に変更されてますしね。同時に、愛媛FCのJ加盟での加盟基準に絡んだ一連の騒動や、Jに上がるまでにあれこれ問題があって運営に影がさすクラブがある現状にも対応(=せっかく出た芽を大事に育てよう)した形。スポナビ3月9日付けの記事でもそれが分かります。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/jtoto/headlines/20060309-00000140-jij-spo.html
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/jtoto/headlines/20060309-00000044-kyodo_sp-spo.html

Jリーグ準加盟クを募集=サッカー協会
日本サッカー協会は9日の理事会で、Jリーグ準加盟クラブの募集要項を承認し、同日から受け付けることを決めた。今後Jリーグ2部(J2)に入会するためには、準加盟クラブであることが義務付けられる。
同協会とJリーグが合同で構成した将来構想委員会のまとめた「J2リーグの将来像」を下に加盟資格が審査され、準加盟クラブと承認されれば、協会、Jリーグによる「アドバイザー・チーム」から支援を受けることができる。早ければJリーグの5月の理事会で承認される。 
準加盟クラブの募集を開始 J2入りは準加盟のみに
(前略)準加盟は都道府県リーグの所属クラブまでが対象で、地元自治体の支援を得ていること、ホームタウン内にJリーグ入会基準を満たす改修の見込みがある競技場を確保していることなどが条件となる。                           

まとめれば「枠組みとしては現状維持。現状の問題点は改善しつつ拡大路線」と云えます。誰かが大きく割りをくう、と云う決着でないことは大きく評価できるのではないでしょうか。