JFL前期首位は「アマチュアの最高峰」Honda FC。天皇杯シード権を獲得し、12年連続31回目の出場。
注目の、JFL天皇杯シード権がかかる前期最終節の結果は、JFL公式より。
http://www.jfl-info.net/
●Honda FC、前期首位で天皇杯出場権獲得!
前節首位に立ったHonda FCはFC琉球とこの日唯一のナイトゲームで試合が行われた。昼間の試合でYKK、佐川大阪が引き分けたため試合開始前に前期の首位が決定したHondaは楽な気持ちで試合に臨んだ。
2位と3位がそれぞれ引き分け、18時の段階でHonda FCはいっそ負けてもかまへん、の首位確定。シード権争いとしては盛り上がりに欠ける決着となってしまいました。( ´・ω・`) まあ、前期終盤で首位のYKK AP FCとの直接対決を制したHonda FCの逞しさの勝利なのでしょう。
それでは先に、2位の佐川急便大阪SCと3位のYKK AP FCの試合の模様から。
2006JFL前期最終節 7月2日
●SC鳥取 0−0 佐川急便大阪SC(14:00 東山陸)
ここまで2位の佐川急便大阪SCはSC鳥取と対戦。連勝中で調子に乗る佐川大阪と上位陣に対し粘り強い試合をする鳥取が対戦。守りの主軸を出場停止で欠く鳥取は佐川大阪に攻め込まれるが粘り強く守り前半を終える。後半に入っても佐川大阪のペースで試合は進むが決めきれない佐川大阪に対し、最後までチーム全体で守備の意識の高い鳥取が守り抜きスコアレスドローに終わる。
佐川大阪はSC鳥取の堅守を崩せずスコアレスドロー。勝ち点を1加えて36、順位は変らず2位のまま。SC鳥取はこれで前期を4勝10分3敗、勝ち点22の10位で折り返しました。10引き分けは、1999年から始まるJFLの歴史の中で、既にシーズン最多記録です。*1
ただ引きこもりの堅守速攻ではなく、Honda FCとは3−3、YKK AP FCとは2−2と強豪からも殴り合いで勝ち点をもぎ取る方法も持ち合わせるタフなチームに変貌しているようです。2001年のJFL昇格以来1ケタ順位のないSC鳥取ですが、J準加盟を視野にいれる昨今、確実に上位をうかがうチームに成ってきているのでしょうね。それとも集合写真(http://www.jfl-info.net/0046785/index.html)から今季も漂う、妖気のパワーアップか。( ̄□ ̄;)
●YKK AP FC 0−0 アローズ北陸(13:00 岩瀬)
アローズ北陸とYKK APの富山ダービー。ここに来てあまり調子のよくない両チームだが、この試合だけはお互い負けられない特別な意味を持つ。試合開始から気持ちを前面に出しながらもお互いスムーズな試合運びができず持ち味が発揮できない。時折ゴール前にボールを運びチャンスを作るも決定機とまでは行かずに時間が進む。結局この試合も両チーム得点無くスコアレスドローに終わる。
富山ダービーもスコアレス。まあダービーの上にJFL上位同士ではやんぬるかな、の結果でしょうか。2チームともここ数試合調子が上がりませんが、後期も優勝争いに絡むであろう2強ですから復調を待ちたいですね。
そして首位を守り、今年もJFLシード権を獲得した*2Honda FCとFC琉球の戦いは。
試合はキックオフから一進一退の展開ですすむと前半終了間際にHondaはフリーキックからつないで最後は新田が決めて先制。後半に入り展開は五分五分ながら互いに決定機が作れない。結局前半の得点を守ったHondaが勝ち、勝点を40に伸ばす。
さらに詳しく、ニッカン静岡版7月3日付より。
http://shizuoka.nikkansports.com/news/p-sn-tp1-20060703-54955.html
●ホンダFC単独首位、天皇杯確定/JFL
ホンダFCが前期を単独首位で終え、天皇杯出場権が確定した。(中略)ホンダはナイターのFC琉球戦で敗れても首位を守れたが、積極的に攻めて、前半44分にFW新田純也(28)がゴールを決めた。1−0で競り勝ち、リーグ戦を白星で折り返した。天皇杯出場は12年連続31回目となる。
JFL出場枠で何回目かは調べられませんでしたが、12年連続31回目の実績は、さすが日本サッカー史を彩る名門クラブですね。
自力で前期首位と天皇杯出場が決まる大事な一戦。価値ある一発を決めたのはFW新田だった。両者とも決定力を欠き、0−0で迎えた前半44分だ。左サイドのFKをDF石井雅之主将(28)が頭で折り返す。「思い切り打とう」。待っていた新田がトラップから左足を振り抜いた。
両腕を広げた飛行機ポーズの後は揺りかごパフォーマンス。「昨日(1日)コーチの大久保さんに子供が生まれたから決めてお祝いしたかった。うれしい」と満足そうに振り返った。
序盤は硬さが目立った。先に行われた他会場の結果で、この試合の勝敗に関係なく前期首位と天皇杯出場は確定していた。選手は無関心を強調したが、微妙に影響していた。それでもFC琉球のカウンターを、速い寄せで封じてみせた。吉沢英生監督(34)は「DF陣は全員集中していた」と褒めた。
昨季の天皇杯では4回戦でJ1・C大阪相手に1−1の熱戦の末、PK戦で敗れている。「このチームは素晴らしい。ゲーム運びとか頭の部分で成長している。伸びしろがある」と指揮官は手応えを深めている。4年ぶりのJFL優勝と天皇杯の快進撃再現へ、ホンダは進化を続けている。
Honda FCの吉澤英生監督は、ザスパ草津の鳥居塚伸人選手と前橋商業の同級生。*3卒業後、本田技研に入社し、それから11年間DFとして活躍、00年にJFLベストイレブン、その後コーチに就任、昨季より監督を務めています。優秀な指導者である安間貴義監督(現J1甲府コーチ)の後任として、名門Hondaの監督として、大きな責務を負っていると思いますが、Honda FCを記事どおり進化させ、優勝に導いていただきたいですね。我らが鳥さんとは違う道を歩んでいますが、群馬のサッカーマンの成功を祈ってやみません。