JFLロッソ熊本がJチェアマンとヒアリング。細かい運営改善要求と成績クリアの激励を受ける。

SH772006-10-26

Jリーグ32番目のクラブ誕生まであと少し。既にJリーグ加盟の前段階である準加盟は果たしています。ニッカン8月15日付より。
http://www.nikkansports.com/soccer/f-sc-tp0-20060815-76030.html

ロッソ熊本のJ準加盟を承認
(前略)来季からJ2入りを目指すJFLロッソ熊本の準加盟を承認した。新制度での初の承認。同じく準加盟申請していたJFLの栃木SCは、条件が整っていないとして承認が見送られた。
準加盟はことし3月にJリーグが設けた制度で、J2入りの条件となる。クラブの経営状態やホームとなる競技場の確保、ホームタウンとなる自治体の支援などの条件を満たすことが求められる。Jリーグの鬼武健二チェアマンは「栃木SCは却下ではなく、継続して審査する」と話した。

そしてJチェアマンとのヒアリング。サポティスタ経由でニッカン10月26日付より。
http://www.nikkansports.com/soccer/f-sc-tp0-20061026-108907.html

●J2入会希望のロッソ熊本へ要望と激励
(前略)ロッソ熊本を東京・文京区のJFAハウスへ呼び、鬼武チェアマンによるヒアリングを約1時間行った。同チェアマンはチームの前田社長をはじめ熊本県熊本市の関係者に対し、練習場の確保とスタジアムの一部改修などを要望。
また、リーグ戦原則2位となっている入会条件をクリアするよう激励した。ロッソ熊本は7試合を残して、2位と勝ち点1差の4位。成績をクリアすれば全日程終了翌日の12月4日に臨時理事会が開催され、ロッソ熊本のJ入会が決まる。

運営面はほぼクリア。細かい改善の要望は、J加盟へのハードルというよりは、ロッソ熊本の今後にプラスになるようにJリーグチェアマンからの援護射撃の面が強いですね。良い環境の練習場確保などは行政が動いてくれたほうが、あれこれ調整が早そうですし。この辺りの駆け引きは、鈴木前チェアマンから鬼武さんがしっかり引き継いでくれている模様。
残るは今季の成績なんですが、これは同日付のデイリーからもう少し詳しく。
http://www.daily.co.jp/newsflash/2006/10/26/0000150028.shtml

ロッソ熊本の競技場などは問題なし
(前略)ロッソ熊本の関係者と面談し、本拠地となる競技場など環境の整備について事情を聴いた上で「おおむね問題ない」との認識を示した。
 JFLで原則として2位以内に入ることも条件の一つで、ロッソ熊本は現在2位と勝ち点差1の4位。シーズン後、12月上旬の臨時理事会で審議して決まる。同チェアマンは「2位なら難しい話にならない。最悪(3位以下)の事態なら話し合って決める」とした。2004年にJFL3位だった草津の加盟を承認した例がある。

当時3位で昇格したザスパ草津ですが、2004年JFLの最終成績はJFL公式より。
http://www.jfl-info.net/archive/2004/result/result.html

●第6回 日本フットボールリーグJFL 最終順位表 
1:大塚製薬−−−−25勝3分2敗/勝ち点78/得失点差+54・得点74失点20
2:ホンダFC−−−19勝5分6敗/勝ち点62/得失点差+28・得点64失点36
3:ザスパ草津−−−19勝5分6敗/勝ち点62/得失点差+28・得点63失点35
4:YKKAP−−−15勝5分10敗/勝ち点50/得失点差+23・得点56失点33
5:愛媛FC−−−−−14勝7分9敗/勝ち点49/得失点差+11・得点53失点42
6:ソニー仙台FC−−13勝8分9敗/勝ち点47/得失点差+8・得点50失点42

J加盟の成績条件は「原則2位以内」。この時にJ加盟の意思を正式に認められていたのは大塚製薬(現徳島ヴォルティス)、ザスパ草津愛媛FCの3チームでした。
まず優勝の大塚製薬は文句なしです。草津は2位のHonda fcと勝敗数と引き分け数も一致して勝ち点が同じ。得失点差も並びましたが、総得点1の差で3位でした。この時の「原則2位以内」の解釈は「首位はJ加盟。2位のHonda FCにはJ加盟の意思がないので、3位でも成績条件クリア」でした。総得点1差の3位でしたが、おそらく勝ち点で大きな差がなければ「条件クリア」だったのではないかと思います。
そして今季からはJ準加盟クラブのみJ加盟に進めるので、ロッソ熊本だけが対象チーム。万が一今年3位になったときは「首位と2位はJ加盟の意思なし」になりますから、3位で成績条件を満たしているかは草津より厳しいはずです。ただデイリーの記事では「3位以下なら話し合い」だそうなので、Jリーグとしても奇数13チームよりも、偶数14チームでのリーグ戦が望ましいと考えているようですね。ともあれなんとか2位以上、出来れば優勝でロッソ熊本はシーズンを終えていただきたいと思っています。がんばれ、ロッソ。
でもそうなると、14チーム4回戦総当りで52試合、ホーム戦はなんと26試合ですか。来季のJ2はなんとも過酷なシーズンになりそうですね。