「和歌山から目指せJ」の新チーム名称は、アルテリーヴォ和歌山に決定。
和歌山県から2011年のJ加盟を目指し、今年立ち上げが予定されている新チームの名称が、「和歌山県からJリーグチームをつくる会」公式にて昨日1月25日付で発表されました。チーム名称と同時にチームカラーも公募していましたが、こちらはまだ発表されていません。
http://www.w-for-j.jp/
http://www.w-for-j.jp/bosyu.html
●チーム名決定!!
新Jリーグチームの名前が決定いたしました。
厳選な審査の結果新チーム名は
「 アルテリーヴォ和歌山 」 になりました。
応募してくださった皆様ありがとうございます。
応募364通の中から選ばれた名称だそうです。なかなかキレイな名前なんじゃないでしょうか。「カマタマーレ・ショック」からこっち、そうそう驚かなくなりましたけど。「新Jリーグチームの名前が・・・」という超フライングもなかなか強気です。
今回の新名称からはどうしても「アルテ高崎」を思い出してしまいますが、現時点ではチーム名のみが発表されており、その語源や由来、意味などは記されていません。「アルテリーヴォ」とそのまま呼んだり「アルテ和歌山」や「リーヴォ和歌山」と略したりされていくのだと思われますが、おいおい決まっていくことなんでしょうね。なにしろ監督コーチや選手もいない新チームなので、全てがこれからです。
チームの発足に関しては2年前、ニュース和歌山05年11月26日付のニュースが一番最初のようです。以下注目部分を抜粋して。
http://www.nwn.jp/kakokizi/20051126/itimen/itimen.html
●和歌山県にJリーグクラブつくろう 有志「県民球団として街に元気を」
和歌山をホームタウンにJリーグ入りをめざすサッカークラブを設立しようと、有志が動き始めた。小学生チームの指導者や企業経営者らが7月から会合を重ねており、来年(2006年)11月に立ち上げ、翌シーズンから県リーグに参戦したい考え。
(中略)
発起人は小学生チーム「セレソン中之島フットボールクラブ」代表の宮本淳介さん。1993年のJリーグスタート当初から「和歌山にJクラブを」と思い描いていたが、人口7700人の群馬県草津町を本拠地とするザスパ草津が今年、J2に昇格したのを見て行動を決意した。
会の中心である宮本さんは、J創設当時から「和歌山にJを」という夢がおありだったそうで、それがなんとザスパ草津のJ加盟で具体的な行動開始を決心されたという衝撃? の事実。なにか悪いモノでもお食べになったのか草津のJ加盟で、遠く和歌山の活動にも影響があったとは。逆に云えば、草津はこれからも頑張らないといけませんね。「あそこは結局ダメになったじゃないか」なんて云われる先例にはなれませんから。
宮本さんの呼びかけに賛同した紀伊ジュニアフットボールクラブの川嵜登監督ら少年サッカー指導者、若手起業家ら約20人が7月から話し合いを進めている。会議には県庁内のスポーツ課、青少年課の職員ら9人による任意のプロジェクトチームメンバーも参加している。
計画では、来年11月以降に元Jリーガーや大学生、高校生を対象に入団テストを行ってチームを編成し、07年から県リーグに参戦する。トップチームの下には高校生、中学生、小学生と各年代ごとのチームを持ち、一貫した選手育成を行う。
Jクラブ立ち上げにより、指導者たちがめざすのは和歌山のサッカー環境の改善。有志の1人で砂山サッカークラブの松本利雄監督は「現状では中学卒業後、能力的に高い選手はレベルの高いところでしたいとJクラブのある県外に出るケースが多い。良い環境でやらせてあげることが大事だが、チャレンジしたくても経済的理由で行けない子もいる。そんな子たちのためにも、和歌山にクラブがあれば」と語る。
すでにサッカー関係者だけではなくスポンサー候補や県行政とのパイプがあるところは頼もしいですね。それにトップチームのみ編成するのではなく、下部育成組織も早々に備える計画。これはもともと会を構成される方々の少年サッカー団などを組み込んでいく形なんでしょうか。
さらに具体的なスケジュールや活動詳細については、朝日新聞和歌山県版06年3月14日のインタビュー記事で良くまとめられていました。
http://mytown.asahi.com/wakayama/news.php?k_id=31000140603140001
【発言します】「Jリーグチームをつくる会」準備委員会代表 宮本淳介さん(42)
――準備委員会のメンバーは。
「少年サッカーの指導者や中学校の先生、社会人の選手、県や和歌山市の職員など、30人ぐらいで昨年9月から活動しています。月に2、3回の会議を開くほか、メーリングリストで情報交換してきました」――これまでの活動は。
「まず、実際のJリーグチームの立ち上げの経緯や、現在Jリーグを目指すチームの情報収集からでした。目指すのは県民球団です。鹿島アントラーズの立ち上げに直接かかわった人から当時の話を聞いたほか、アルビレックス新潟、ヴァンフォーレ甲府などの事例を調べました」
「特に注目したのは、昨季J2昇格のザスパ草津(群馬県草津町)。人口7千人の町にできたのなら、和歌山にもできないはずがない、と勇気づけられました」
またしても草津の名前が。アルテリーヴォ和歌山とザスパ草津が対戦する日が来たとき、宮本さんは相当喜ばれるんじゃないでしょうかね。それも意外と早く、愛媛FCやFC岐阜のように天皇杯で対戦しそうな予感。先輩の格を見せるつもりが、過去2例と同じく敷島サカラグ場で苦戦したりして。
――今後の取り組みを教えて下さい。
「3月1日に、活動拠点の事務所を和歌山市十一番丁に開きました。今月中にホームページも開設します。4月に、『つくる会』として正式に発足させて、本格的な活動を開始します。ボランティアで応援してくれる人も募集します」
「4〜5月にイベントを開き、『和歌山にJリーグチーム』という運動を広く知ってもらう。9〜10月には、チームのジェネラルマネジャー(GM)を決め、チーム名、チームカラーを公募します。それに合わせてセレクションを実施。高校や大学、社会人などの現役選手を20人程度集め、チームを立ち上げる。選手の住居と勤務先はチームが提供します」
現状、だいたいこのスケジュール通りに進行されているようですね。それに注目すべき点は「選手の住居と勤務先はチームが提供する」というところですね。ロッソ熊本のようにイキナリ全員プロ契約の待遇を実現したクラブは別格として、この条件はなかなか頑張ったものと思われます。これもサンプルはザスパ草津でしょうか。
記事にある「4〜5月にイベント開催」については、紀伊日報06年4月18日付けより。
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=5643
●県内にJリーグを 22日 和歌山で有志が集会
県内に日本プロサッカーのJリーグチームを設立させようと、22日、有志が和歌山市内で設立への機運を盛り上げる集いを開く。
(中略)
宮本代表(42)によると、選手との交渉、練習場や宿泊所を探すなど活動を進めており、6月からは出資してもらう企業との交渉も行うという。さらに選手が、後継者不足の農家を手伝うなどのアイデアもあるという。宮本代表は「Jリーグ入りできる県民のチームを手作りしたい」と話している。
22日開催の集会「サッカーで和歌山を盛り上げる集い」は午後7時から、同市小松原通の県民文化会館で開く。入場は無料。紀の川市出身でガンバ大阪などで活躍した羽畑公貴さんのトークライブや、白浜町出身の歌手、古家学さんのミニライブなどが行われる。
そして昨年10月1日に「和歌山からJリーグチームをつくる会」が正式に発足となりました。これは読売新聞06年10月2日付けより。リンクは切れているため割愛しました。
●2011年J2参入目標 Jリーグチーム「つくる会」発足
地元のプロサッカーチーム誕生を目指す「和歌山からJリーグチームをつくる会」が1日、和歌山市内のレストランで設立総会を開いた。県内の有識者や企業の代表者ら約50人が出席。県に非営利組織(NPO)法人の認可も申請しており、来年にもチームを発足させて2011年のプロサッカーリーグ(J2)参入に向けて本格的に活動することを確認した。
(中略)
この日の総会では、▽発足したチームを県の社会人リーグに参加させる▽サッカースクールを開催する――などを申し合わせた。
チームを構成する選手セレクションは第1回が昨年11月26日に行われ、さらに第2回が明日1月28日に行われる予定です。第1回のセレクションの模様は公式にて伝えられています。
――将来のタイムスケジュールは。
「06年度中に、『つくる会』を、チーム運営のためのNPO法人へと移行させる。新チームは07年度に県リーグに参戦し、JFLへの入り口となる関西リーグへの昇格を目指す。もちろん、途中で足踏みすることは考えていません。10年度のJFL、11年度のJ2昇格が目標です」
セレクション合格選手で構成される新チーム「アルテリーヴォ和歌山」トップチームは、当然ですがどこかの母体チームを引き継ぐ形にはなりませんので、県社会人リーグの一番下(3部?)からスタートすることになります。しかし、そうなると2011年のJ加盟まで届きません。草津のように「飛び級申請」で地域リーグ決勝大会の出場権を得て勝ち上がり、JFLへの昇格権を勝ち取る手段もありますが、上記のコメントを考えると、おそらく県1部からスタートできるよう和歌山県サッカー協会に働きかけ承諾を得ている(もしくは内定)があるんじゃないでしょうか。07年シーズンを県1部からスタート出来れば、最短でなら2011年にJ加盟が出来ます。他県では新チームとして誕生した滋賀FCが県協会の優遇措置として県1部からスタートしています。
県リーグはもちろん、関西1部と2部も激戦区ですし、JFLはいうに及びません。とりあえず多くの良い選手がセレクションで見つかり、今までどおりにこれからも順調に進んでいっていただきたいところです。「草津のJ加盟」で動き出しただけに、やはりそう思ってしまいますね。